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2017全米男子フリー雑感:ヤグディンとゲイブル。

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2017全米男子フリーリザルト


Nathan Chen LP 2017 US Championships(NastiaFan101take12様)
「韃靼人の踊り」
今朝見た2017全米男子フリーのネイサン君の演技は凄まじかったなあ。
えらいもんを見た、という。。。
ワタスも警戒しているのは、この構成がマックスというわけではないこと。
クワドの本数はそのままで、基礎点が段違いに高い4Lzを4Tの代わりに入れることもできるし、3F+3Tを3A+3Tにすることもできるし、スピンも2個レベル3とレベル2Vになっているので、ここをレベル4にしてさらに加点をもらえるスピンにしてくれば大分違う。スピンはレベルを落とすと基礎点が2~3点は違ってGOEも高くなるので、スピンがレベル4だった場合だけでも、212点だったのが216~7点にはなっていたはず。
そうすると、2015GPFで羽生君が記録したフリーの最高得点、219.48点に限りなく近づきますな。
しかもジャンプの種類を変えれば、TESはさらに上がります。
特に4ルッツの基礎点は4フリップと比べても一段高いし、3Aの基礎点は言わずもがなでしょう。
PCSはこれから1年であがってくるでしょうから、今回のPCSも1年後くらいのPCSと考えれば非現実的な評価ではないと思う。
全項目9点台半ば~後半ではなく、9点台前半~半ばの評価なので、十分ありえる評価だと思う。
重要なのは、試合においては感動する演技と勝つ演技は違う、ということ。
もちろん、感動して勝つ演技であれば最高なのですが、多種クワド時代は、
今までの「記憶に残る演技」か「記録に残る演技」かという既成の対立ではなくて、
「記録に残る演技」に特化した滑りで勝つかもしれない、という新しい流れなのだと思います。
まあ、だからこそ、ピョンチャン後には大幅な改正が見込まれているのかもですな~。
え~またいつできるのかわからない2015GPFのようなパーフェクトの演技と比べずに、ショートとフリーで1ミスしても、勝てるくらいの遊びの部分がないとオリンピックという特別な大舞台では何があるかわからないのではないかと思うのです。
羽生君がパトリックに勝ったのはその部分が大きかったのですよね。
2013福岡GPFで、ほぼパーフェクトだったパトリックに4Sで転倒した羽生君が勝ってしまったことが、パトリックにとってはかなりのショックだったのだと思うなあ。
そこで思い出したのが、ソルトレイクOPでのロシアのヤグディンとアメリカのティモシー・ゲイブル。
2002 Olympic Winter Games Men – Free Skatingリザルト

Timothy Goebel (USA) – 2002 Salt Lake City, Figure Skating, Men’s Free Skate(3Axel1996様)
「パリのアメリカ人」

2002 Alexei Yagudin Olympics Iron Mask(adoreyuna様)
私も指摘されるまで気付かなかったのですが、ヤグディンって最終グループの中でも実は一番難易度は低かったという。。。しかもゲイブルよりジャンプが2個少なかったという!!
今だったら絶対勝てないwww
しかし、あの圧倒的な滑りと存在感の前では、そんなことすら忘れてしまう、そんな演技でした。
解説の五十嵐さんでさえ、ジャンプ抜けのことは言及せずww最後のステップの前には
「さあ、あとはヤグディンがヤグディンであることを証明すればいい」
とおっしゃるほどでした。
そして、特にゲーブルが差が付けられたのはプレゼンテーションの項目。
低いんだこれがああああ!
5.4や5位をつけているジャッジもいまして。。。
確かにジャンプジャンプでしたけども!
勝たせる気ないでしょ??ということで、地元アメリカの観客からもブーイングwww
動画で見る限り、そんなに悪い?という滑りだったのですがのう。
何が言いたいかというと、普通のワールドのような試合(失敬!)とオリンピックは別物で、やはりその時勝つのは、その選手が持っている「華」とかその人しか持っていない「特別な何か」。。。。カリスマ性と言いますが。。。。そういうのが特に僅差になってくると、勝敗を左右すると思うのだ。
華でなくても、全米でカレンちゃんやチョックさんが見せた「気迫」のようなものでもいいかもしれない。
やっぱり、オリンピックは「ゲーム」。
「祝祭」
なんですよね、華やかで楽しくて心を奪われる演技に人は加点のボタン(PCS)を押しちゃうと思うのだ。
ホームアドバンテージに気分は似ていると思う。
ソチでは、ソトニコワちゃんの滑りがまさにそうでしたよね、彼女にとっての一世一代の滑りでした。
バンクーバーでは、キム・ヨナとライサチェックがそうだったでしょうなあ。
ということで、何が言いたいかというと、
またもや「プログラムが非常に重要になってくる」ということですわ。
本当にいいプログラムって、羽生君のロミジュリ、悲愴、バラ1、レッツ・ゴー・クレイジー(わしは好きなのよお)、シブシブズの「フィックス・ユー」、さっとんの「ミス・サイゴン」などのように、見た瞬間「ビビッ」とくるんだと思うのだ。
羽生君にはぜひに深みがありながら華やか!とにかく華やかなプログラムでお願いしたく~。
そして、ネイサン君やボーヤン君より構成が少しばかり低くてもw
王者然と滑ればよろし!
構成は、ネイサン君やボーヤン君がさらに構成を上げた時に備えて、あと少しあげる必要があるかもしれないと思うなあ、例えば4ルッツを入れるとかwwそれか4Loを2回入れることもいいかもしれないけど、ループの後のコンビジャンプは難しそうですが、さてうちとこの計算マンはどう出ますかね?
ハーシュさんが書かれた記事にも、アルトゥニアンコーチがネイサンが5回クワドを跳んだことについて、
「さあ。これは彼らに対してのタフなメッセージになっただろう。私達は彼らがどう出てくるか見てみるよ(見てやんよ!みたいな?ww)」と喧嘩売って言っていて、
ああ、主導権握られたなあ、とwww
Chen continues to defy limits of figure skating
U.S. champ becomes first skater to land five clean quads in competition

(Posted 1/22/17 by Philip Hersh, special to icenetwork)
More importantly, he now has a jumping arsenal that brings him level or higher than the world’s top men — Japan’s Yuzuru Hanyu, Javier Fernández of Spain and Canada’s Patrick Chan — who have combined to win the previous six world titles. Chen beat them all in the Grand Prix Final free skate.
“This,” Arutunian said of Chen’s five-quad skate, “is a tough message for them. We will see how they react.”

さあ、これからオリンピックまでは、策士アルトゥニアンと策士羽生&オーサーの激突でもあるのだと感じさせましたな!
シビレルウウ!こういうの大好きwwww
ああ、佐藤せんせでなくてよかた。。。。
4Tを4Sにしても実質基礎点は0.2差だからのう。
4Aはあと2シーズンで入れるのは、さすがに難しいのでは。。。あと半回転余計に回る、というのは並大抵のことではないと思う。
いや~これは四大陸でもどうなるかわかりませんなww
男子フリーは、ネイサンが全部持っていったのですがww
前半登場のショーン・ラビット選手の「マンボ」だけは見るべし!上手い、楽しい、大盛り上がりww
大ちゃんの濃いマンボもいいけど、ショーン君のようなマンボもいいわ~。
ジェイソン・ブラウンのピアノ・レッスンは怪我をしているとは思えないほど美しい滑りでした。
ジョーダン・モラー選手はまさかのあの曲「ロミジュリ」wwしかも衣装は腕のところに鎖が巻き付いている模様で、羽生君のあの衣装を参考にしたのだろうな、という代物。
アンドルー・トルガシェフ君は、2014-2015に見てから注目している、思い切りがいい選手。
まだアラがあるけど、はにゅ君の小さい頃のような思い切りの良さがあるのです~4回転もすでに跳んでいますし、今後に期待。
ドレンスキー選手も素敵だったわ~好きです!
ヴィンセント・ジョウ選手は、ネイサンの直後だったけど、がんばったなあ、いつものニヒルさが不足していましたが。
ジュニアワールドの代表選手になりました。
何気にアメ男子はジュニアも順当にメダルをとっているのであった。
アメリカの代表選手はこうなりました~。
公式サイト
【MEN】
○2017 World Championships
Jason Brown
Nathan Chen
○2017 Four Continents Championships
Jason Brown
Nathan Chen
Grant Hochstein
○2017 World Junior Championships
Alex Krasnozhon
Andrew Torgashev
Vincent Zhou
【LADIES】
○2017 World Championships
Mariah Bell
Karen Chen
Ashley Wagner
○2017 Four Continents Championships
Mariah Bell
Karen Chen
Mirai Nagasu
○2017 World Junior Championships
Amber Glenn
Bradie Tennell
【PAIRS】
○2017 World Championships
Haven Denney and Brandon Frazier
Alexa Scimeca Knierim and Chris Knierim
○2017 Four Continents Championships
Ashley Cain and Timothy LeDuc
Haven Denney and Brandon Frazier
Alexa Scimeca Knierim and Chris Knierim
○2017 World Junior Championships
Chelsea Liu and Brian Johnson
Nica Digerness and Danny Neudecker
【ICE DANCE】
○2017 World Championships
Madison Chock and Evan Bates
Madison Hubbell and Zachary Donohue
Maia Shibutani and Alex Shibutani
○2017 Four Continents Championships
Madison Chock and Evan Bates
Madison Hubbell and Zachary Donohue
Maia Shibutani and Alex Shibutani
○2017 World Junior Championships
Christina Carreira and Anthony Ponomarenko
Lorraine McNamara and Quinn Carpenter
Rachel Parsons and Michael Parsons

2016-2017試合
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コメント

  1. もん より:

    ああっ!それよっ!
    今朝はネイサン見てて、危うく遅刻するとこだったわっ!
    5本目の4Sで、ぎゃはははは!もう笑うしかないじゃない…
    ニヤニヤが止まらないままハンドルを握り、さーてうちの計算マンは何をはじき出してるんだろうと思うとワクワクが止まらなくて。
    面白くなってきました。
    さーて。どう出てきますかね。
    オリンピックは祝祭。ちいこさんの言葉のチョイス好き。
    わし、バンクーバーのライサチェクにバンバン膝叩いたんです。プルの会見で言いたいことは理解しつつ「でもライサの演技は金メダルの演技だった。」と呟いておりました。
    トリノの荒川さん然り。
    何かがオリンピックという場にぴったりと嵌まっていたのですじゃ。
    ライトファンだからこそ、そう思ったのかもですが。
    ネイサンはメンタルで崩れない。
    そういうのに捕らわれていないから。
    ネイサンやボーヤンの成長も加味して、はぬさんは戦っている。
    ひょっとするとこれほどとは思っていなかったかもしれないけど(笑)
    来季は是非とも鳥プロで(笑)王者然と、羽生結弦然として翼を広げて頂きたい。
    わし、プレオリンピックシーズンだから集大成プロ「ホプレガ」で来たんかなぁと思っているのだが…「ありがとう」を伝えたいプロでは押せないからなっ!
    今季終盤。美しいホプレガを仕上げて見せておくれーー!

  2. より:

    ネイサンの全米フリー、ファイナルのフリーより5.94ジャンプの基礎点上げてきました。
    これは3Lz約1つに相当する分を稼いだことになります。
    ゆづのファイナル時点のフリーの予定ジャンプ構成と比べると4.43差。
    さらにショートの差は3.4差。
    合計すると7.83差でネイサンの基礎点の方が高いです。
    えーとジャンプに換算すると3Lz2Lo跳ぶ差くらいになりますなw
    これを大きいとみなすか小さいとみなすかですが…今のところこの差がGOEとPCSで埋められるのかわかりもはん!…でも、将来的にはこのままにしとくのは危険レベルだと思うなぁ。
    ネイサンがフリーのジャンプ構成を上げるとすれば、4T→4Lzが効率的かもしれませんな。
    さらに3.3点稼げる勘定になる。。。
    そしてネイサンのジャンプの特徴としては、大きなジャンプでもなくGOE加点があまりつくようなタイプではないかわりに「制御されたジャンプを跳ぶ」というイメージがあります。。。こういうタイプって大崩れしないイメージがあるんですぉ…
    五輪シーズンはPCSがどうなるか読めません。安定感のある演技をし続ければ上がってくるのは時間の問題です。特に若手有力選手がいきなり上がることがありますな。ゆづがソチシーズンのファイナルでいきなりPCSが上がったのを見ているので楽観的にはあまり考えられないかなぁ。
    うん、今のところは、やはり主導権はネイサンにあると思うなぁ。
    それと、ゆづの新クワドの4Loは基礎点上弱いですね。(4Lzと4Fを持っているネイサンと比べて)さらにループって他のジャンプに比べて加点のつきにくいジャンプだと思うんだな。
    あはは…悲観的でしょうか?w
    まあ、勝負はふたを開けてみなければわかりません、、、しかし構成の洗い直しは必要だろうなー。

  3. ちいこ より:

    >
    > オリンピックは祝祭。ちいこさんの言葉のチョイス好き。
    > わし、バンクーバーのライサチェクにバンバン膝叩いたんです。プルの会見で言いたいことは理解しつつ「でもライサの演技は金メダルの演技だった。」と呟いておりました。
    > トリノの荒川さん然り。
    > 何かがオリンピックという場にぴったりと嵌まっていたのですじゃ。
    > ライトファンだからこそ、そう思ったのかもですが。
    そうそう、あの煌びやかさにぴったりハマった選手のみが金メダルにふさわしいという。
    場の空気ってありますよね!
    >
    > ネイサンはメンタルで崩れない。
    > そういうのに捕らわれていないから
    パドックの馬にはオリンピックでもならなさそうw
    > ネイサンやボーヤンの成長も加味して、はぬさんは戦っている。
    > ひょっとするとこれほどとは思っていなかったかもしれないけど(笑)
    > 来季は是非とも鳥プロで(笑)王者然と、羽生結弦然として翼を広げて頂きたい。
    > わし、プレオリンピックシーズンだから集大成プロ「ホプレガ」で来たんかなぁと思っているのだが…「ありがとう」を伝えたいプロでは押せないからなっ!
    膝打ちww
    ありがとうプロで金メダルをとった人を見たことがない。。。(´Д` )
    押せませんね!
    思わず連打したくなるくらいの華やかさ求む!
    >
    > 今季終盤。美しいホプレガを仕上げて見せておくれーー!
    ワールドで仕上げてほしいー!

  4. Disney 鴨 より:

    こんばんは。
    ちいこさんも、先刻ご承知のように、ネイサン選手は、全米選手権始まって以来の、SPで100点越え、FSで200点越えの点数を出して、今年最初のネイサン事件が起きました。ネイサン選手が、FSを4種類5回の4回転ジャンプを、フィンランディア杯やフランス杯のように、リカバリーのために急遽変更としてではなく、初めからの予定で入れて来るのは、SP2位のマイナー選手に20点近くの差を付けていただけに、想定内でしたが、本当にそうして来ましたね。そして、それらを含む全ジャンプを成功させるとは、びっくりポンでした。今回は、課題と言われていた、3Aを成功させたことが、SPとFSを合わせて300点越えに繋がったのだと思います。
    確かに、国内戦では、判定が甘いと言われていますが、ネイサン選手の場合、300点を余裕で越えていたので、国際戦でも、ギリギリで300点に到達していたでしょう。ネイサン選手が、4大陸・世界選手権で、今回と同じジャンプを全て成功させることを期待しています。
    ところで、ソルトレーク五輪で、ヤグ様が、最終組の中で、1番難易度の低いジャンプ構成で、しかも、銅メダルのゲーブルさんよりもジャンプの数が2つ少なかったというのは、びっくりポンでしたね。当時は、ヤグ・プルの時代だったので、当然、ヤグ・プルが最高難度のジャンプ構成だと思っていました。先入観は、怖いですね。正しい判断が出来なくなりますから。結局、ゲーブルさんは、プレゼンテーションの点数と順位が低くて、金メダルを取れませんでしたが、この時代は、プレゼンテーションの点数と順位は、知名度が影響していたので、ヤグ・プルに、知名度が低かった、ゲーブルさんは、プレゼンテーションで不利だったと思います。ゲーブルさんに有利と思われる、現行の採点法での初の五輪が、次のトリノ五輪であることを考えると、ゲーブルさんは、生まれるのが、4年早かったですね。

  5. ちいこ より:

    今さらですが、自分でいろいろ書いて事故ったのでw少しでもお返事しますお!
    >
    > ネイサンがフリーのジャンプ構成を上げるとすれば、4T→4Lzが効率的かもしれませんな。
    > さらに3.3点稼げる勘定になる。。。
    上げるとしたら、ここしかないやうな。
    4回転6本は、さすがにプログラムに影響がありそう〜。
    >
    > そしてネイサンのジャンプの特徴としては、大きなジャンプでもなくGOE加点があまりつくようなタイプではないかわりに「制御されたジャンプを跳ぶ」というイメージがあります。。。こういうタイプって大崩れしないイメージがあるんですぉ…
    ワシもそう思う。。。
    上に飛び上がるタイプですよね?
    羽生君は高幅跳び型だから、加点もつくけど失敗すると大転倒になるんだお(;´Д`A
    >
    > 五輪シーズンはPCSがどうなるか読めません。安定感のある演技をし続ければ上がってくるのは時間の問題です。特に若手有力選手がいきなり上がることがありますな。ゆづがソチシーズンのファイナルでいきなりPCSが上がったのを見ているので楽観的にはあまり考えられないかなぁ。
    こんなもんだろう、でタカをくくっていることほど恐ろしいことはないとオモ。
    >
    > うん、今のところは、やはり主導権はネイサンにあると思うなぁ。
    コーチはやり手だしの。
    >
    > それと、ゆづの新クワドの4Loは基礎点上弱いですね。(4Lzと4Fを持っているネイサンと比べて)さらにループって他のジャンプに比べて加点のつきにくいジャンプだと思うんだな。
    うぬぬ、確かにそうなんだよね〜後セカンドがつけにくそう(^^;;
    >
    > あはは…悲観的でしょうか?w
    > まあ、勝負はふたを開けてみなければわかりません、、、しかし構成の洗い直しは必要だろうなー。
    構成は来シーズンは考えるだろなあ。
    オリンピックシーズンは
    とにかく
    華やかプログラムでわかりやすくでも深みがあるのをお願いしやす!
    (そんな曲が?とりもので^_^)

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