わたすはサッカーも好きでネットではサッカー関連もフォローしているのですが、最近今からご紹介する過去の記事が流れてくるようになり、何かあったのかと思っていたらイニエスタが過去に精神的問題を抱えていたことを告白し話題になっているようです。
○イニエスタ、精神的問題を抱えていたことを告白「体に問題はないのに調子が悪い。空っぽになった」
『イニエスタはスペインのテレビ局『ラ・セクスタ』とのインタビューに応じ、過去にどうしようもない気分の落ち込みを感じたことを明かした。
それはバルセロナ在籍時代、リーガ・エスパニョーラ、コパ・デル・レイ、チャンピオンズリーグ(CL)の三冠を達成した2008-09シーズン終了後のことであるという。同シーズン後には友人のエスパニョールDFダニ・ハルケが急性心筋梗塞による26歳という若さで亡くなるという出来事もあったが、そうしたことも相まって精神的な問題を抱えたようだ。』
精神的な問題と言えば、羽生君のコンティニュー・ウィズ・ウィングスでの過去の週刊誌での誤った記事とヘイターからの増悪行為への苦しみを告白したことが思い出されます。
あのアイスショーでのみの告白であり、後日の再放送では編集されていてなくなっていたのですが、あの告白について「あの場で言うべきではなかった」などという『自称フィギュアスケートファン』で実のところ羽生君ヘイターがブログやツイッターで繰り返し言っていたのですが、なんという無神経で時代遅れの人間かと憤りを感じましたな!
あの告白でさえ、そう、羽生君はオリンピックを二連覇してキャリアの終盤であるために言えたことであり、メルテザッカーやイニエスタが引退前にやっと過去の苦しみを告白できたことと重なります。
そう、やっと、やっと血反吐を吐く思いでやっと言えたのです。。。スポーツ選手は人間でありロボットではない。
私はこの告白に対する批判で違和感と憤りを感じたのは、「スポーツ選手はかくあるべき」という枠や固定観念に合っているか、ネットやデジタル化。。。。特にSNSの拡大で朝起きてから夜寝るまで始終監視している状態になり、スポーツ選手にとっては以前よりはるかに重圧を感じる状況であるにもかかわらず,ファンやメディアは以前の感覚のままでいるため、スポーツ選手に対して人間が許容できる以上の我慢を強いているのではないか?ということですな。
つい先日もメドベーデワ選手のヘイターへの苦しみの告白に対してザンボ70の長まで出てきていると批判しているのをお見かけして唖然。。。。Σ(゚д゚|||)
ザギトワ選手や他の選手が何も言わずに頑張っているのは素晴らしい、が、いずれザギトワ選手がヘイターやオリンピック時の批判への苦しみを告白する時が来た時、そのドアを閉めてしまっている考え方であると言えるのではなかろうか。
後々苦しみが許容範囲を超えて吐露することがあっても拒否反応を起こすというのでしょうか。
メドベーデワ選手の場合は敗者にむち打つ意識と歪んだナショナリズムも原因だということを考えなければならないが、数多くのタラソワさんやレジェンド達がヘイターを批判しているのが頼もしいですし羨ましい。
羽生君の場合は千載一遇のチャンスだったかもしれない、フィギュアスケート選手への長年のヘイト行為への疑問を呈するチャンスだったのに、メディアはスルーしたのが実に残念だった。
また、タラソワママのようにOB・OGが取り上げなかったのも非常に残念ですし、スケート連盟がいまだサッカー連盟のようにヘイト行為への指針を明確にしていないのは、怠慢行為に他ならないと思います。
他の組織はとっくにやってるっちゅうねん!
以下、フットボリスタに掲載されたドイツ代表のメルテザッカー選手の告白の記事です。
ちゃんとこの告白について、スポーツ紙のビルト紙からクオリティペーパーのシュピーゲル紙まで論評しているのがまず素晴らしい。
日本のようになかったことにしてスルーしたWFSやナンバーやスポルティーバとは違いますな!
○スポーツ選手は“強く”あるべき?メルテザッカーの“独白”への賛否 2018.05.16 TEXT BY Daniel Theweleit
引退を前に吐露した心の闇。愚者か、それとも勇者か
去る3月、今シーズン限りでの現役引退を表明していたアーセナルDFペア・メルテザッカーが母国メディアに明かした“告白”が、ドイツを中心とした欧州サッカー界で注目を集めた。
ドイツ代表として歴代8位となる104試合に出場し、2014年ブラジルW杯では優勝を経験。傍から見ればうらやむばかりの栄光を手にしたその裏では、心を覆う深い闇に苛まれていたのだという。
ややもすると“ヒーロー”としての姿にばかりスポットライトが当てられ、美化されがちな現代のスポーツ選手たちを蝕む「精神的重圧」について再考する。
【一部抜粋】
世界中の何百万という子供たちが、将来欧州のビッグクラブでプレーすることを夢見ている。だからこそ、その夢を叶えた人間に実はどれだけ苦しんできたか語られると、困惑してしまう。
アーセナルのキャプテンで、2014年W杯優勝メンバーであるペア・メルテザッカーが、『シュピーゲル』誌で自分の輝かしいキャリアの陰の面を明かし話題となった。長年大きなプレッシャーに苦しみ、出場した600を超えるゲームのほとんどの試合前に吐いたり、下痢をしたりしていたというのだ。
W杯敗退に“せいせい”した
「サッカービジネスで求められるのは、楽しむことではなく無条件で最大のパフォーマンスを発揮すること。ケガをしていたとしてもだ」
「もう完全に嫌になった」とも語る33歳のDFは、ベンチかメンバー外になるとホッとさえするという。
よりにもよって、穏やかな性格で厳しい批判にさらされたこともなく、常に高評価を得て誰からも称賛されてきた選手が突然こう打ち明けたことで、社会とサッカー選手との向き合い方について議論が起こっている。
しかしメルテザッカーは、チームという集団としての体験、スタジアムでの緊迫感、金の魅力といったサッカーの魅惑と刺激を認めつつ、その一方にある苦しみとの間で行ったり来たりする自らの偽らざる心情を吐露しているのだ。「毎試合前に吐いても、20回リハビリをやらなくてはならなくても、私はサッカーをするだろう」と。
ゆえに、理解を示すポジティブな反応も多い。彼の告白を「この世界では数少ない、正直な瞬間」と評価した『ターゲスツァイトゥンク』紙は、「メルテザッカーは、プロ選手として感じる重圧と苦悩、失敗することに対する恐れを明かした。その正直さには驚きを禁じ得ない。そしてこのことは、サッカー界がロベルト・エンケの悲劇以降も、根本的にまったく変わっていないことの証左である」と指摘する。
ドイツ代表だったGKは重いうつ病に苦しみ、09年に電車に飛び込んで自ら命を絶った。ドイツサッカー界は戦慄し、当時のDFB会長テオ・ツバンツィガーはエンケの棺の前でこう誓った。
「メディアが伝える、表面をなぞっただけの情報に踊らされるな。人間の内面にまで目を向けよう。サッカーがすべてではない」
しかし、結局何も変わらなかった。
サッカー界だけの問題ではない
出来の悪い選手を容赦なく批判する大衆紙『ビルト』でさえ、「サッカーという残酷なビジネスの核心を突く、初めての人間だ」とメルテザッカーの勇気を褒め称える。
ちなみに、このメルテザッカーのインタビューが掲載されたその日にまたしても負けたハンブルクでは、「お前たちの時間は過ぎた。お前ら全員捕まえるぞ!」と書かれた墓用の十字架が11本、練習場に並べられるという“事件”もあった。
敗者は叩きのめしていいのがサッカーである、人生の多くの他の分野もそうであるように。ゆえに『ターゲスシュピーゲル』紙が、今回の議論の中に社会問題を読み取ろうとするのも当然のことである。
「近年、自らを取り巻く環境が大きく変わった多くの人たちに向けて、メルテザッカーは魂を込めて語っているのだ。商業化、グローバル化、デジタル化によって外圧が高まり、それに苦しむ人たちが増えている」
「サッカービジネスで求められるのは、楽しむことではなく無条件で最大のパフォーマンスを発揮すること。ケガをしていたとしてもだ」
がまんま羽生君が平昌オリンピックまでおかれていた立場と重なりますわ。。。
あと個人的には「怪我を言い訳にしない」にも違和感ありまくりですわwww
言い訳にしていいんじゃね?と思いますわwww
これこそ「無条件で最大のパフォーマンスを強いている」と言えるのでは。
私達ファンはこれ以上まだ10代前半から20代半ばまでのとても年若い選手が多いフィギュアスケート選手に対して
「無条件で強くあるべき」
という価値観でがんじがらめにするべきではないと思う。
特にSNSが発達した現在ではそれは選手達の心をむしばんでいく可能性もあると感じている。
うん、やっぱりトップ選手であればあるほど選手には優しい人が多いと感じますなあ。
それでは、ではでは。
フィギュアスケートランキング
コメント
コンティニューの時のトークは、会場に対して身内意識で語ったものと思います。
(ネット社会では漏れないものはないのが悲しい)
ファンの愛情への感謝の言葉もありましたね!
(あれさえ漏れています)
何でも話せる家族の存在の有り難さについて触れた記事がありましたが、
コンティニューの時は、ファンに本当に気を許したのだと思います。
場を選んで打ち明けたものですから、それなりに取り扱うべきものでしょう。
そしてそれを聞いたファンは、真剣に受け取るべきです。
20代そこそこの一人の青年の心の叫びとして。
勝負にこだわり、勝負に勝って来たとしても、
生身の人間であることには変わりはありません。
(ロシア杯、ヤグディンの言葉が心に響きます)
メデベに対しても、プル様が励ましの言葉を送っていましたね!
そう考えると、ヤグブル時代はまだ続いていますね〜
(リンクを下りれば同志。勝負とはやはり潔くそして美しい)
コンティニューという場でこそ語ったというのはあると思うのですが、やはりあれだけの言葉を使うからには、心の底ではどこかが取り上げてくれないものか、なんとかならないかという気持ちもあったんじゃないかな?と思うのです。
ジョニーやプル様との対談でも何度もファン同士の諍いやヘイター行為について語っていましたしね。。。あれはサインだと思うのですよ。
恐らく自分の体験だけのことではなくて、他の選手。。。さっとんや新葉ちゃん、真凛ちゃんや昌磨君達にもそれぞれヘイト行為がありますから、そういうこともあって何度も言っていたのではないかと思うんですよね。。。
プル様やヤグディン、タラソワママは大きくて優しいですよね。
そしてトップで厳しい目でさらされてきた方ほど救いの手を差し伸べてくれますよね。