ジョン・カリーの伝記映画が5月末から公開されるそうですが、地元ではいまだ公開のお話を聞かず。。。。
こういう時地方は不便だなと感じますなあ、アイスショーや地方大会が近くでいつでもあるのも羨ましい( ノД`)
ザ・アイスとか確かに羽生君は出ないかもしれないけど、地元でもしあったり福岡や熊本で開催されたら喜んで行くのになあ。
(PIWが地元であった時にはフィギュアファンではない友達も凄く喜んで皆で見に行ったものだ)
私のブログでも過去何度かジョン・カリーさんのことを記事に書いたことがあったのですが、ジョン・カリーの映画の監督さんが、インタビューで羽生君のことにも言及されていたことに驚いたので、メモメモです。
ちなみにジョン・カリーは自分の芸術的な滑りを認めさせるためにはオリンピックで金メダルを獲るしかないと考え、当時金メダルメイカーとして有名だったカルロ・ファッシコーチに師事を受けているんですよね。今でいうところのオーサーみたいな人でしょうか。
芸術的な滑りを目指していただけでなく、難度の高いジャンプにも挑戦するためにディック・バトンのコーチだったGustave Lussi氏にも師事し、戦略的なジャンプの組み方もしています。(オリンピック当時ファッシコーチはライバル選手の結果を見て急遽ジャンプの種類を変えさせたとのこと)
○「『ボヘミアン・ラプソディ』がヒットしたように、セクシュアリティの物語を社会が受け入れるようなったんだと思う」-『氷上の王、ジョン・カリー』監督インタビュー
2019-05-15
シネフィル編集部 @ cinefil編集部
アイススケートを芸術の領域にまで昇華させた伝説の英国人スケーター、ジョン・カリーを捉えた映画『氷上の王、ジョン・カリー』が5月31日(金)より、新宿ピカデリー、東劇、アップリンク渋谷、アップリンク吉祥寺ほか全国公開となります。
英・ガーディアン紙は「羽生結弦は、ジョン・カリーの優雅さと偉大さ思い出させる」と報道するなど、ジョン・カリーの華麗な演技は現在活躍する選手にも影響を与え続けています。
本作はアスリートとしてのカリーだけでなく、栄光の裏にあった深い孤独、自ら立ち上げたカンパニーでの新たな挑戦、そして彼を蝕んでゆく病魔AIDSとの闘いを、貴重なパフォーマンス映像と、本人、家族や友人、スケート関係者へのインタビューで明らかにしていきます。
2020年に東京五輪をひかえ、ホモフォビア(同性愛者に対する偏見)や性差別、人種差別は今なおスポーツ界で問題となっています。
今回、ロードレーサーのマルコ・パンターニを追った映画『パンターニ/海賊と呼ばれたサイクリスト』(2014)をはじめ、スポーツや芸術の感動の裏側に秘められた物語や社会・政治問題をテーマにしたドキュメンタリー作品を多く手掛けるジェイムス・エルスキン監督のインタビューを到着いたしました。
ジェイムス・エルスキン監督
インタビュー
──映画『氷上の王、ジョン・カリー』を作る以前、監督はジョン・カリーについて、どの程度ご存知だったのですか?
イギリスで彼は有名人ではあるけれど、活躍していたのが1970年代から80年代にかけてだから、僕の中では子供の頃の遠い記憶に埋もれていた。ある日、ガーディアン紙にジャーナリストのビル・ジョーンズによるジョン・カリーの伝記『Alone』の紹介記事が載っていて、彼がどれほど重要な人物か書いてあった。
それで、すぐその本を読んで「すごい話だ」と思い、版元に電話をかけて映画化の権利について問い合わせた。それが始まりだった。
彼の演技をネットで5分見ただけでも感動したから、映画にしてもっと長い演技映像とともに、彼の人生を描けば多くの人の心に響くんじゃないかと、彼をもっと広く知らしめることができるんじゃないかと思ったんだ。
──1984年に国立代々木競技場の体育館で開催された「シンフォニー・オン・アイス」の映像も含まれていましたが、過去映像の調査には相当、時間がかかったそうですね。
まず、彼の全パフォーマンスのリストを作ったんだ。彼のショーをプロデュースした、それこそ世界中の人たちに連絡した。日本、スイス、スカンジナビア、イギリス、アメリカ……。
それと、ジョンの兄のアンドリューが、3000枚近くもある膨大な写真を貸してくれた。
もう一つ、大きなカギになったのはジョンの手紙で、彼は偏執的なまでにほぼ毎日、誰かに宛てて手紙を書いていたんだ。彼の手書き文字を映像で使えたのと同時に、手紙は彼の声と心情を知る重要な情報源になった。
──この映画で深く掘り下げられているのは、「スポーツにおける男らしさとは何か」ということですね。プロスポーツの世界では、その手の話は今も曖昧な状態だと思いますか?
“曖昧”以上のものだと思うね。ホモフォビア(同性愛者に対する偏見)や性差別、人種差別というものは、スポーツの世界では今も大きな問題だよ。
その中でもホモフォビアは関心が高い。
アートの世界では、多少人と違っていても大丈夫だけど、スポーツの世界では一般的な慣習に従うことを強いられる。
それに、芸術的な才能というのは大人になってから芽生えることが多いけど、スポーツの分野では、幼い頃からその道に進む傾向にあって、セクシュアリティについては、大人になるにつれて気付くようになるからね。
僕がすごく気になったのは、ジョンが自分を社会に受け入れてもらうことを目指していたことだった。それはこの映画の最大のテーマだ。実際、彼は受け入れられ、金メダルを獲得して、メトロポリタン歌劇場で2万人の観客を動員し、天才と呼ばれた。
だけど、それでも彼は自分自身を認められないんだ。
──日本でも映画『ボヘミアン・ラプソディ』(日本公開2018年11月)が大ヒットしましたがエイズで早逝したイギリスの同時代アーティストを描いた映画が、時をほぼ同じくして公開されたことについてどう思いますか?
セクシュアリティの物語を社会が受け入れるようなったんだと思う。ドキュメンタリーに限らず、ドラマでも多くなってきてるよね。
実話への関心が高まっていることが、僕には興味深い。映画は、ニュースを見るだけではできない感情移入が可能になる。
たとえ自分が主人公とまったく異なる人種、ジェンダー・アイデンティティーだったとしても、映画はその人の身になって感じることができる。
──日本でも人気の高いスケーターのジョニー・ウィアーは劇中で「カリーが僕を創った。ありのままでいられる僕を」と語っています。彼が映画の冒頭と終盤に登場する理由は?
ジョンは1970~80年代に活躍した過去のスケーターだから、映画にはジョンから影響を受けた現在のスケーターを出したいと考えた。ジョニー・ウィアーのこれまでの発言を調べてから連絡を取って、なぜジョン・カリーの映画を作りたいか、その理由を伝えたんだ。
ジョンがアスリート兼アーティストとしてスケート界で成した功績は、世の人々の記憶にとどめておかれるべきことだとね。「ついては、ジョンが与えたインパクトについて、ぜひ映画の中で語ってほしい」とジョニーに頼んだ。
彼もジョンと同じく、ゲイである自分を表現するために、権力組織と闘ってきたスケーターだからね。彼が練習しているスケートリンクがあるアメリカのデラウェアまで撮影しに行った。彼はとても協力的で、滑っているシーンとインタビューに半日も時間を割いてくれた。
これは何かを成し遂げ、その努力を目撃する世界の目を変えた人間の話なんだ。とてつもない功績だよ。映画の中には盛り込めなかったけど、ジョニー・ウィアーがインタビューでこう言った。「自分の足跡を残すことは、世界で最も大変なことだ」。カリーはそれを成し遂げ、偉大なアートを作り上げたんだ。
──他に現在のアイススケート界で監督が惹かれるスケーターはいますか?
例えば以前ガーディアン紙でも記事になっていた羽生結弦は、アスリートとして極めて優秀だし、アーティスティックな面でも卓越していると思う。
天才スポーツ選手でも、ジョンや羽生選手のような、観客が単純に「すごい」と感心するだけじゃなくて、見ていて共感を覚えるような魅力を兼ね備えた選手はなかなかいない。
──今後どんなプロジェクトが控えていますか。
劇映画版のジョン・カリーのドラマが進行中で、脚本家がすでに決まった。彼の物語を別の視点から見せたいとずっと思っていた。というのも、彼の人生は別の方法で、別の観客に届けることができるはずだから。ジョンは魅力的だから、きっととんでもない映画になると思うよ。
私もジョン・カリーは大好きなのですが、ここで疑問なのが、イギリスにはもう一人偉大な金メダリストがいらっさいまして。。。ロビン・カズンズさん。
往年のフィギュアファンで、かつてロビン・カズンズさんのファンで羽生君のファンの方ってとても多い印象です。イギリスでもBBCで解説をし、長い間アイスショーを開催したりしている方なのですが、なぜかイギリスの方ではジャック・ギャラガーさんといい、ガーディアン紙といい羽生君と比較するのはカズンズさんではなくてジョン・カリーさんの方なんだよなあ。
フェミニンな外見からそうなるのでしょうか?ちょっと謎なんですよなあ。
ま、確かにロビン・カズンズさんはもっとカラっと乾いた軽やかな印象があります。
対して、ジョン・カリーには陰影といいますか、湿度のある影や狂気、激情を感じさせる部分があるんですよね。。。確かにバレエ的な動きは美しくて町田君やネイサン君と対象する向きもあるんですけど、カリーからはそれだけではなく、滑りから立ち上る感情とか狂気が見え隠れしているんです。
綺麗なポジションであることが重要なのではなく、魂を、感情をさらけ出すことができる希有な才能を持つスケーターだったのだなと。
そして、ジェフリー・バトルやデヴィッド・ウィルソンが言うように、そういう氷上に自分の全てをさらけ出し、置いてくることができる選手というのは天賦の才能であり、滅多にいないと思っています。現役では羽生君くらいでしょうか。
そこが羽生君との共通点かな。
Janet Lynn and John Curry “Snow Queen” 1(idolfan9495様)
ジャネット・リン&ジョン・カリー「雪の女王」①
Janet Lynn and John Curry “Snow Queen” 2(idolfan9495様)
ジャネット・リン&ジョン・カリー「雪の女王」②
John Curry 1976 Innsbruck Olympics EX – Scheherazade(richq10様)
このシェヘラザードは本当に素晴らしい。
John Curry – Scheherazade 1980 (Professional Version)(floskate様)
コメント
こんにちは!
先日は前紹介されました、篠山紀信さんの写真展に行ってきました~。羽生君の写真が本当に飾られていました。
「スター」という項目での展示だったでしょうか(うろ覚え)。何度もその前をさりげなく(たぶんバレバレ)往復する不審者になりましたw紹介してくださってありがとうございます!
私も羽生君はヤグディン系だと思うんですよね。。。カリスマ性による吸引力、華やかさ、不安定さ、激情家かつ冷静、肝心なところで発揮する爆発力。
プル様はもっと陽性で安定していてタフネスだとおもふんです、だからこそ羽生君はその陽性とか安定とかタフネスさに憧れるのかもなあと。
戦闘民族なところは3人とも同じですねww
ブログを楽しみにしてくださっているとのことで、ありがとうございます~。