インディペンデント・ウーマン。２０１６世界フィギュアスケート選手権最終日。

どれか一つを選ぶなら、
今日はやっぱりこれでしょう！

アシュニキ。

2016 World Championships. Ladies – FР. Ashley WAGNER（iceberg up様）「ムーランルージュ」
女子シングルフリーは神演技大会でした。
途中まで、ああ、それだけに羽生君のフリーの演技が思い出され、つらく、時が戻らないかと思っていました。
しかし、女子のベテラン勢。
アメリカの長洲未来選手。
日本の浅田真央選手。
そして、最終滑走のアメリカのアシュリー・ワグナー選手の
何があっても前を向き、あきらめない姿を、まさに生き様そのものの演技を魅せていただき、
何をめそめそすることがある、まだまだ先があるじゃないか、と頭をガツンと殴られたような衝撃がありました。
ことに、女子シングル選手は１０代後半が体力的にはピークとされ、２０代前半ですでにオバサン扱い。
アシュリーも、メディアからもネットからも、早く引退して若い選手に道を譲れと言われ、回転不足のこと、ルッツ・フリップのエッジエラーのことでずっと苦しんできました。
なかなか結果が出ず、放送でも何度も言われましたが、アメリカ女子がメダルから遠ざかること１０年。
最終滑走でのあの演技。
冒頭の表情。。。ささやくような静かなメロディーから、冒頭のジャンプを合図に、重低音のビートに合わせてものすごいスピードで縦横無尽にリンクをかっとばしていくアシュリー。
まるでニースのロミジュリのよう。
失敗する気配は微塵も無く、アシュリーの人生そのものを魅せてもらいました。
この曲、世界観、アシュリー以外の誰ができるだろう？１０代の女の子達には真似ができない深み。
フライングスタオベも宜なるかな。
これがアシュリー。
うまくいかなくても、メダルがとれなくても、ずっと続けてきたことが結実した瞬間を目のあたりにして、涙が止まりませんでした。
スケーターとしての生き様を魅せてもらい、若い男子シングルの、泣きそうな、涙を流していた日本の男の子二人を思い出しました。
うまく言えませんが、滑りで励まされたような気がします。
いつだって、やり直しはきくんだ、と。
一度や二度の失敗で全てが台無しになるわけではないのだ、と。
バンクーバー五輪の後、体型変化などに苦しみながらスケートを続け、６年ぶりにワールドに出場した未来ちゃんを大歓声で迎えるボストンのお客さん。みんな、いかに未来ちゃんが頑張ってきたのか知っているのだ。
また、まおちゃんの天女のような、真央ちゃんにしかできないスピリチュアルな世界に、酔いしれました。
そう、これが浅田真央。

Mao Asada (Triple axel) 浅田真央 FS 2016 World Championship Boston（1tvDance様）
メドベーデワの６年ぶりにキムヨナのフリー世界最高得点を塗り替えた演技も、さっとんの可憐なため息も、リカちゃんのリバーダンスも、ＮＨＫ杯ではどうなることかと危ぶまれたポゴリラヤのフリーも素晴らしかった。
ＧＧの火の鳥は、羽生君と同じく、トップでフリーを演技することの難しさを実感しました。
ＧＧはあんまり自分を責めないでね泣。ＧＧは全てを持っているのに。
ああ、それにしても、やはりフィギュアスケートはいいです。
羽生君が、女子フリーをホテルの部屋ででも、見ていてくれていたらいいな、と切に願った夜でした。
○２０１６ワールド結果リンク

※コメ返は明日します～。

にほんブログ村