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玄人のコーナークロス。

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今日、羽生君の記事が掲載されている「G2」、アマゾンで注文していたのが届きました。

内容は…とても面白かったです。

「チーム・ブライアン」のその後…という内容なのですが、いろいろと興味深いことが書かれていました。

まだ購入されていない方もいらっしゃるかと思うので、詳しくは書けませんが、印象に残ったところ。

クリケットでは、羽生君はナム君の4回転サルコウが成功すると、拍手を贈ったりして、チームにはいつもポジティブな空気が流れていること(素晴らしい~♪)。

羽生君は周りの期待を気にしすぎること。フィンランディア杯を腰痛で欠場してから多くのファンが心配していることを知って、その期待に応えたいという気負いがあったこと。

NHK杯での順位(4位)について、オーサーコーチの見解は、
「アスリートは落ちる時期があってこそ磨かれ、真のヒーローへの階段を上っていくのです」。

また、GPF前の仙台での自主練習について、「選手に練習管理を任せることも成長の一環」「コーチがつきっきりでなくても、「自主的に努力し、その結果は自己責任」と認識することで、大人のアスリートへと成長する」と。

これって、アスリートでなくても、人生を歩んでいく上で経験すること、必用になること、そのものですね。

前にも、ブログですこし書いたことがあったのですが、京都の禅寺で見掛けたお庭、白砂の中に飛び出ている石と少ししか見えない石が配置されておりまして。
意味は、「深く潜れば潜るほど、反動で上へ浮き上がる」という禅宗の教えを表したお庭でした。
まさに、オーサーコーチのおっしゃる言葉どおりです。

あの経験は、悔しかったかもしれないけど、その後のGPFでも、また、平昌オリンピックまでの3年間、きっと、これからもけがや病気になることもあるかもしれない。
アスリートに怪我はつきものだし、先日のユーロでも、キーラ・コルピ選手が大けがで復帰してから初の大きな国際大会で、ショートも4位につけていたのに、胃腸インフルエンザにかかって、フリーを棄権することになりました(>_<)
もしおなじことが羽生君に起こったら、かなりショックな出来事…でもありえるお話。
少ない練習日程の中で、気持ちと体力をどう立て直すか、今後のいいシュミレーションになったのではないかな。
これがオリンピックシーズンでなくて、良かった~。

あと、羽生君やハビ君の結婚式に呼ばれたりして、人生のイベントを共有したいと。

うん…ブライアンは、情がとても深いんだろうな…。

あの演技中の様子をみればわかることだけど、教え子と一緒になって氷の上で滑っている。

「チーム・ブラインアン」では、キムヨナ選手とのすれ違いで最後去って行かれたことから、生徒にあまり深入れしないようにしていると語っていたけど、頭で考えているのとは違う、生徒への深い愛情が、自然に滲み出てくるのでしょう。

羽生君は、クリケットに行くことができて、あのタイミングで、ブライアンという本当に素晴らしいコーチに巡り会えて、良かったです。

クリケットに行っていなければ、恐らくソチでも金メダルは難しかったでしょう。
平昌でも難しかったかもしれない。

あらためて、そう思わせるもう一つの、興味深いお話がありました。

羽生君が「玄人のクロス」を身につけた瞬間のお話です。

スケートの基礎になる「クロス」の滑り方に日々取り組んでいたが、極めた先に、パワーと美しさが共存する「玄人のクロス」がある。
ある日、羽生君はクロスした脚で深くまで氷を押しきり、全身のパワーを氷に伝えるような滑りでコーナーを回ってきたとのこと。
スケーターとしてひとつ階段を上ったと。

確かに、中国杯でバラード1番で羽生君の滑りを初めて見た時、春から夏にかけて見た、アイスショーのときと全く違う滑りに驚いたのです。

確かに元からスピードがありました。

でも、中国杯以降の試合で見せる、羽生君のスケートは、フローな滑り、浮いているような、無理をしてないのに(漕いでないのに)、すごくスピードが早い、失速しない。

ここで思い出すのが、シエナさんのブログで、スケーティング・スキルのお勉強の時に出てきたキムヨナさんのクロスのこと。
キム・ヨナさんは、バッククロスが多いと言われてますが、クロスから引き出すパワーとスピードが素晴らしいそうです。
クロスにもいいクロスと悪いクロスがあると。
いいクロスは深いクロスと言われていて、G2に書いてあった、「クロスした脚で深くまで氷を押し切り」というところは、この深いクロスという意味合いのことかなと。

ソチオリンピック前に、真央ちゃんの練習風景の特集がNHKであったのですが、バンクーバーオリンピック以降、スケーティングを見直していたのはご承知のとおりだと思います。
目標は「スピード」で、佐藤コーチのもと、ひたすら練習していたのが、フォアクロス(前向きのクロス)でした。
そのときも、佐藤コーチが「氷を押して、押して、押して!」「もっと強く!」と何回も言っていたのです。
いいスケーティングは、クロスから生み出したスピードとパワーを失速させずに滑ることだと言われているそうなので、まず、スピードの源であるクロスを深いクロスにするというのは、玄人のスケーティングの基礎なのかもですね。
フィギュアスケートのスケーティングスキルのジャッジ項目の一つに、「無理なくパワーと加速がもたらされていること」というのと「フォア(前進)とバック(後ろ向き)がバランス良くあること」というのがあるのですが(大分省略して書いてます)、バッククロスと、より難しいフォアクロスで深いクロスができることが、「無理なくパワーと加速がもたらされる」滑りになるのかも。

キムヨナさんの深いクロスも、クリケットにきていなかったら、身につけることができていたんでしょうか…?
恐らく難しかったのではないかと思う。

羽生君も、仙台で練習しても、スペースもないし、玄人の滑り、この深いクロスを身につけるのは困難だったでしょう。
基礎であるスケーティングスキルが向上しなければ、PCSで9点台をとることはできないし、今のように4回転も安定しなかったでしょうし。

羽生君はクリケットにきて本当によかったと思います!

G2の記事、意外なほど良かったです。

以上、G2記事の感想でした~。

羽生結弦
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