わたすは中途半端に長いことフィギュアスケートを見てきましたが。。。フィギュアスケート好きでサッカー好きの人って結構多いと常々感じています。
イケメンが多いというのが大きいと思いますがw神の視点で見ていると一瞬で裏切られるドラマ性、退屈な時間とw劇的な時間とのコントラスト、選手の人間性や選手のお国のカルチャーが見えてくることなど。
週末のFAOI神戸とともに、いよいよ木曜日の夜に2018ロシアW杯の開会式と開催試合があるわけですが、
先日、スポーツナビで来たるサッカーロシアW杯に向けて、かなり面白いコラムを見つけましたのでご紹介。
NHKで放送された特番の書き起こしかな、録画で見ているのですが、かなり興味深いですw
羽生君の平昌に向けての戦術(言っておきますが、マラソンや水泳にさえ戦術があるのにフィギュアスケートになると悪のように言われるのは100年遅れているとおもふ)やスポーツ観にも通じるものがあり、また、例の青嶋某や原まこちゃんのへんてこコラムやそれにいいね!をする方がいかに現場のアスリートと隔絶された考えなのかよくわかる内容です。
○岡田武史が語る、代表監督に必要な覚悟「日本人は時として美学が言い訳になる」飯尾篤史 2018/6/8 11:00
――日本代表はロシア大会に向かっています。どのチームにとっても初戦は意味合いが大きいと思いますが、特に日本代表の場合、初戦の結果に大きく左右されるように感じます。
初戦がダメだったら、ダメだと思う。その理由は、まだ地力がないということがひとつ。だから勢いで勝つしかない。もうひとつは、負けたところから反発して勝っていくウイニングマインド、勝つことに対する執着心がまだ弱すぎること。
これは、(ヨハン・)クライフの影響もあると思っていて。「醜く勝つぐらいなら、美しく負けた方がいい」というクライフの哲学が日本人は大好きなんだ。でも、僕はクライフと対談したこともあるし、試合でマークしたこともあるんだけれど、クライフは負けるのが大嫌いで、あれは、負けて悔しくて言った言葉だと思う。
――そうなんですね。それを日本人は美学として受けとめて、影響を受けた。
他の国の人たちは「勝たなくてはダメ」と思っているし、クライフ自身も多分そう思っているのに、日本人は美学として捉えて「負けてもいい」となった。この前、面白いことを言う人がいて、すごく偉い方なんだけれど、「サッカーの人はよく、『そこまでは素晴らしい、あとは決定力だけ』って言いますよね。でもそれって、『この医者は腕が良い、でも患者は死ぬ』ということと同じじゃないですか」って。その通りだよね。点を入れないと勝てない。それなのに、日本人は過程にこだわって、勝つことに対する価値観が薄すぎる。
僕はとにかく負けず嫌いだから、勝つためにあらゆる場面を想定する。この選手がケガをしたら、この選手を入れる、0−1で負けていて、こうなったらこうしようとか。南アの時、矢野貴章をメンバーに選んだけれど、1−0でリードしているときに前線で追い回せて、セットプレーで競れる選手が必要だと思ったから、矢野を選んだ。そうしたら、実際に(W杯初戦の)カメルーン戦でそのシチュエーションになった。
監督の中にはチーム作りこそすべてで、采配で勝つのを邪道と思っている人がいるけれど、両方やらないとダメ。監督は勝つことにもっと執着して、勝つことに対してあらゆる手段を講じないといけない。そうやって負けゲームを引き分けに、引き分けのゲームを勝ちにもっていくことで、チームは良くなっていくんだから。
【中略】
―ブラジルW杯まで残り1年くらいの時期だったでしょうか、選手たちが「自分たちのサッカー」と言い出しました。
日本人は美学を持っていて、そのこと自体は素晴らしいことなんだけど、時として美学が言い訳になる。それこそ「美しく負けるほうがいい」というね。選手が「自分たちのサッカー」と言い始めた頃、たまたまドイツで視察に来ていたザックと会ったんだ。それで、「ザック、やばいぞ」と伝えたら、ザックは怒ったの。「W杯の舞台で、美学を重視して、死に物狂いになって戦わない選手なんていない」って。だけど、W杯後にザックと会ったら、「オカが言ってたことが何となく分かったよ」と言っていた。「自分たちのサッカー」と言うこと自体は全く問題ないが、それを勝負の言い訳に持ってきてはいけないと思う。
エディー(・ジョーンズ/ラグビー元日本代表監督)とも同じような話をしたな。彼が「W杯の前に食事をしたい」と言うから会ったんだ。「オカ、日本人の特徴、どう思う?」と言うから、「美学に酔ってしまって、言い訳にすることがあるよ」と答えたら、「そうだろう」とエディーは言っていた。「日本人は素晴らしい民族だけれど、そこは俺には理解できない」って。
そういうところは、日本人ならコントロールできる。ブラジル大会で、初戦(コートジボワール戦)と2戦目(ギリシャ戦)でガラッと変わったでしょう。「これはヤバい」となって、ギリシャ戦は死に物狂いで戦ったけれど、遅いんだよ。1試合の重みが分かっていない。
【中略】
――ここまで話していただいたように、岡田さんが2度のW杯で経験されたことを財産として日本サッカー協会で共有していけば、今後、代表監督が代わっても、「強化のモデルケース」として活用していけると思うのですが、難しいのでしょうか?
日本の社会では難しいと思う。出過ぎるとね、打たれるから。だいたい日本って、前任者否定から入るでしょう。個人的には、いろいろとテストをしていて、それが結果として残って、自然と広がっていったらうれしいけどね。岡田メソッドに関しても、自然と広まってくれれば良いな、と思っていて。10年後なのか、20年後なのか、僕が死んだあとなのかは分からないけれど。今、強引に「俺が」と言って出ていっても、必ず反発する人が出てくるから。
いや~。。。。。。
岡ちゃんが語っている言葉。。。日本人的メンタリティ、「勝利への執着心のなさ」と相反する、羽生君の「勝利への執着心」というのがいかに特異で、特に恐らくフィギュアスケートの中では異質なのかわかりますね。
これは反発されるだろうなww
反対にこれがスタンダードな国が多いという。。。。
ハッ!
そういえば、今まで日本の記事と外国の記事を翻訳されたものをたくさん読みましたが、日本の記事がわりと羽生君のパーソナリティで「勝つこと」への拘りについてフューチャーすることが多々あるのに対して(ぴろの以外にも通常の新聞記事でも)、外国のマスコミでは羽生君の勝つことへの拘りについて注目している記事を見かけたことがないような。
人となりをあまり知らない、というのもあるかもしれませんが、多くの国では「アスリートなら勝利に拘るのは当然」として、特に注目することでもないのでは?
サッカーの球際の激しさや、外国のクラブに入団すると、女子プロサッカーチームでさえアピールしないとボールにも触れることができない(奪われてしまう)というお話を聞くと、当然のお話のような気がします。
あと出ましたね~
「美学に酔いやすい。」
「選手が「自分たちのサッカー」と言い始めた頃、たまたまドイツで視察に来ていたザックと会ったんだ。それで、「ザック、やばいぞ」と伝えたら、ザックは怒ったの。」
平昌前、羽生君が一貫して「勝利すること」に拘り、優勝することを口にすることに何のてらいもなく、「今の力を出し切りたい」とは言ったが「自分らしいスケートをしたい」とは言っていなかったと思う。。。特に大きな大会の前はそうである。
反対に、「自分らしいスケート」を連呼してで勝利から遠ざかっていったと言えば。。。。
パトリックだすな。。。。(パトリックも好きですよッ)日本人ではないが。
この辺りは実は世界共通かもしれないw
そう、彼はソチ前のブイブイしていた頃は、「自分のスケート」なんて言ったことはほとんどなかったと思う。
バンクーバーの頃は今の羽生君の発言が尖っているとお怒りの方にご紹介したいくらい強烈な言葉の数々を放っていましたがww
小憎らしいくらいの舌禍癖がなくなって丸くなると同時に次第に勝利から遠ざかっていったという。
ちなみに金まだるだったアイスダンスのテサモエのモエ君はお口が多くを語りすぎることで有名w
小僧感がただようやんちゃ青年というか中身は小学生男子かのようなw
羽生君は不思議な人だな。
コレを言ったら勝利から遠ざかるだろうということは、オリンピック前には特に絶対に言わなかった。
まるで本能で遠ざけているようであった。。。。彼の勝利への嗅覚は天性のクラック、生まれついてのフォワードであり司令塔のようにでもある。
さすがにオリンピック後には「楽しみたい」と語っていましたが、時間が経つにつれ「出るからには勝ちたい」と語るようにw
そう、それでこそだ。
しかしまあ、はにゅ君の発言を聞いていると、新たな段階にきているんだろうなというのは感じます。
そして,真夜中にニュースが入ってきました。
China unable to host any skating events this season and returned all events to ISU. No Cup of China GP. https://t.co/D9HXgH6nRb
— IFS Magazine (@ifsmagazine) 2018年6月12日
なんと中国スケート連盟は、1年間はISUが開催する大会は開催しないこととなったとのこと。
代替措置として韓国で開催されることもあるとされていますが。。。。どうなるのか~。
※スポンサーが付かなかったようですね、中国企業はオリンピックもあるのにつかないのだろうか。アウディもトヨタも撤退したんだな💦
それではそろそろ。
ではでは。
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コメント
楽しい記事ありがとうございまーす!
昨夜、岡ちゃんがMCで、木村和司、ラモス、水沼、現役からは松井がでてきて、ぶっちゃけトークする番組があったのですが面白かったですわ。
岡ちゃんはこのコラムと同じことを語ってましたね。
えーと、その番組のメンツでいえば、美学を言い訳にしそうなのは木村和司とラモスだったなw
選手としては名選手でしたが、監督としては駄目だったワケが垣間見えましたねwww
この2人はチームの失敗や駄目な原因を分析、研究してロジカルに説明できるタイプじゃないんですわ。感覚的で観念的で、一昔前の名選手にありがちなタイプなんだよう。
対して、岡ちゃんは分析的で研究熱心なタイプですね。
監督としては、この特性は必要不可欠だと思ふ。
コラムの中にも出てきた、ザックジャパンですが、ワシはあのサッカー好きだったんですよw
「攻めるサッカー」は観ていて単純に楽しいし、それまでの日本代表のサッカーって、引きこもりサッカーで弱者のサッカーでしたから、、、
ああ、やっと日本人選手の特性を活かした攻撃的なスタイルができてきたー!って嬉しかったんですよね。実際2年くらいはアルゼンチンに勝てたり、アジアカップ優勝したり成果もついてきてました。
うーん、でもそれがピークだったんだよなぁw
結局、サッカーってすぐに、対戦相手に分析・研究されちゃうから「自分たちのサッカー」と言えるほど強固なものを作ることはできなかったんじゃないかな。
なぜできなかったのかといえば、選手個人の能力レベルの限界もあったんじゃないかと思うなぁ。
現状いいからと、その戦術なり戦略なりに固執しちゃ駄目なんでしょうね。
ザックジャパンは固執してしまう所から崩れていってしまったんだろうなぁ。
それを打開する策として、岡ちゃんが昨夜言っていたのは「リノベーションしていく」ということでした。このリノベーションして勝つ。というのは、他のどんな競技にも言えることですけども。
えーと、名監督や名コーチの語ることって、競技を通り越して、普遍的な真理を聴いてる気持ちになるのはなぜなんでしょう?w 哲学の講義を聴いてる気がするときがあるよう。
ゆづはねw フィギュアスケート界では、本当に異質な存在だと思いますwww
ここまで戦略的なフィギュア選手は、まじで見たことないですしおすし。
五輪シーズンの両プロ再演は、度肝を抜きましたw
これを最初に知った時は、ファンにもかかわらず猛反発を覚えましたわ。
でも段々笑えてきましたけども。。。
まあ、何か異質なことをやって、勝利を得ようとすると猛反発くらうのが世の常というか、日本のメンタリティなのかもねむ。
でも、勝利の秘策と言われるものって、誰もやらないようなことを考えつき、それを実行に移すことから得られるものなんですよね。
だから、ゆづは天才はだと思うんだよね。
ゆづは、フィギュア以外の競技にも関心があるじゃないですか。
他競技をどんな風に観てるのか興味ありますね。たぶん、独自の見方があると思ふ。。。
また、ロングコメになっちゃってめんごでーす!
はじめまして。いわゆる、ぴょん落ち?という部類に該当するかと思いますが、色んなブログめぐりの末、こちらの羽生くんだけでなく、フィギュア全体の愛を感じるブログを遡って動画見たりして、へーほーと楽しませてもらってます。
また、独自の見方も思わず、そーだよね、と共感したり、クスッと笑えたり・・・、読んで素敵なブログをいつもありがとうございます。今回の美学に関しては、すごく良く分かりました!羽生君が一部から反発されるのも、スターである所以も、この勝ってこそ、の気質だと思います。そこが私にとって最大の魅力です!私も子供達に試合で、負けるかもとか大丈夫かな、ゆーたら、絶対負けるわ!と最近は言うようにしてます。私も羽生君の現役中になんとか試合を見に行きたい、と口に出して言うようにしています!これからも、素敵なブログ楽しみにしています。
初めまして。
いつもちいこさんのフィギュアへの視点と姿勢面白く拝読しております。
岡田監督の意見は至極真っ当なことを書いているのにこれをフィギュアに当てはめると
私もほんの少しモヤッとしますね。
時代遅れな私の脳が完全には納得していないと言うか。
気持ちとしてはそんなのスポーツなんだから当たり前だよ!と思いたいのですが…。
スポーツの側面と、芸術の側面があるから故の葛藤なんでしょうかね。
羽生さんて繊細であり貪欲であり聡明でいて子供っぽくもあり、
全く読めないですよね。
凡人には分かりえないことが多すぎて想像するだけ無駄なんですよね(笑)
先日天才の特徴とやらのサイトを見ていて納得しました。
こちら↓
http://the5seconds.com/tensai-hada-19507.html
もうもう、理解をしようとかそうゆう努力をやめて
彼の今後は間違いなく明るく、面白いだろうと絶対的な信頼を寄せてただひたすら勝手に応援していこうと思った次第です(´ω`)
「日本人は時として美学が言い訳になる」
岡田監督さすがですね、すごい納得してしまいました
「美学に酔ってしまって、言い訳にすることがあるよ」
これも納得
フィギュアにも似たような言葉があると思います
「記録より記憶に残る演技をしたい」というセリフです
これを聞くと、この選手は記録に残るような演技をする自信がないんだなと思います
だって、この場合の記憶に残るは少数のスケオタの記憶でしかないんですもの
一般の人の記憶に残るような演技は記録に残ります
勝てない選手の自己慰めのセリフだなあと思います
たしかに羽生くんの勝利への執念は凄いです
私にはとうてい理解できない領域だと思いますが、アスリートなんだから当然だと思うし、あの強さが羽生くんだと思うので応援してます
一般の人もこう思う人が多いんじゃないでしょうか
でなきゃあんなに一般の人から支持されませんよ
平昌の時、土曜日の昼間に最高視聴率46%、これだけの人が羽生くんの優勝を期待していたのが全てだと思いますね
こんばんは。
今回の記事も、とても面白かったです。
サッカー、昔は好きでよく見ていたのですが、最近はご無沙汰で・・。
羽生選手のファンになったばかりのころは、羽生選手のようなメンタリティをもった人が代表フォワードにいればな、と思っていました。
ヨーロッパや南米におけるサッカーの位置づけって、スポーツを超えているというか、すごいものがあると思います。
注目度が高く、国民の期待が若い選手たちの肩にかかっていて。
ブラジルワールドカップでネイマール選手にかかっていた期待は、想像を絶します。
サッカー選手は文字通り、命がけのところがあるなと。
羽生選手も、命がけでスケートをしているなと思うときがあります。
スケートに対する姿勢が、他の選手とは違うというか・・。
勝ちにこだわる闘争本能もそうだし、スケートを極めたいという強い気持ちもすごいなと。
最近「花になれ」をよく見ているのですが、本当に懸命に滑っていて、心うたれます。
試合では闘争本能が前面に出てきて、エキシやショーではスケートへの気持ちや渦巻く感情が立ち現れて、そのどちらにも魅了されて、目が離せないです。
新しいシーズンを現役で迎えることに感謝し、どんなプログラムがくるのか、ワクワクしています。
管理人様、皆様初めまして。
初めてコメントさせて頂きます。
いつも素敵な記事を有難うございます。
今回の岡田さんの言葉、
とても深いなぁ、、と唸りながら読ませて頂きました。ご紹介有難うございました。
さて
自分の息子は22歳。プロボクサーです。
息子のモチベーションは全て羽生君の言葉により保たれてきたことを、最近本人の口から聞いて驚いています。
ボクシングにも羽生君の言葉は生きていました。減量時点から
生きるか死ぬか二つ選択に晒されるようなスポーツ。羽生君の勝ちへの執念こそ
息子にとっての美学のようです。
お久しぶりです。
トークショーライブビューイングが当たり、最高の運を使い果たした気がして、NHK杯広島には運が向かないような危惧を抱いている広島のフミです。
さて、羽生君の勝ちへの執念やストイックにスケートだけに人生を賭ける生き方は~やはりお母様とお父様を離れ離れにしての、己の夢実現ということが根底にあると思うのです。
だからこそ、ナイアガラの滝にも行かないスケート一筋みたいな…
修行僧みたいに己に向き合い、煩悩を律して、ゆえにあのスケートが私たちの心にビンビンと突き刺さる‼
さらにお父様の職業が教育者ですから、プライベートも相当に気をつかうはずです。実は私も昔教員で、気仙沼にいた頃は田舎ですからどこに行ってもフミ子先生と言われて、かなり窮屈でした。
だから羽生君は、マスコミの酷い記事などにもあれほど傷つくのでしょう。自分だけでなくお父様の名誉まで貶められるわけですから。
これらの.常人には耐えられそうもない様々な困難を全て勝利へと昇華させて~美しく舞う羽生君、あと少しの競技人生をしっかとこの胸に刻みつけようと思います。
緑濃くなり広大な山水のような羽生選手のプログラムを堪能し
さて、ロシアWという時期の貴ブログ。
とても興味深く拝読いたしました。
岡田氏と交流のある某教授からもクレバーで熱い人となりを伺っていたので、色々腑に落ちました。
にしても、羽生選手の希少さですね。知情意に容姿が備わるとは。
フリルを着た阿修羅とは何と的確かと!