やはりくるか。
○技術と芸術、別プログラムで=フィギュアで新方式検討―ISU 時事通信 4/18(火) 7:14配信
国際スケート連盟(ISU)がフィギュアスケートの競技方式について、ジャンプやスピン、ステップの技術要素と、表現力などの芸術性を別のプログラムで評価する新方式を検討していることが17日、複数の関係者への取材で分かった。
現在は男女ともショートプログラムとフリーで技術点と表現力などを示す演技構成点をそれぞれ出し、合計点で争われている。新方式案では評価をより明確にするため、プログラムを「テクニカル(技術)」「アーティスティック(芸術)」(仮称)の二つに分ける。2022年北京五輪後の導入を見据え、18年ISU総会での提案を目指す。
テクニカルは技術要素の評価に重点を置き、アーティスティックはより自由な演技で技術点に上限を設けて表現力の得点比重を高める。テクニカル、アーティスティックのどちらかのみ出場することも可能にする方針という。
ある関係者は「競技への関心を高めるため可能性を探る必要があり、案を精査している」と述べた。別の関係者は「(総会で)反対する人はおそらくいないのではないか」と話している。
いつの間にか。
根回し済み(白目)。
まあ、この発表、マスコミに話していること自体が根回し、外堀をうめているんだと思いますけどねwww
マスコミが意図的にこういうネタを流しているのではなく、逆です。←なぜかこういう発想をするゆづリストちゃん達がががwww
マスコミを「利用して」ISUが流しているんですお。。。こういう大きな組織では常套手段ですよ!
以前にも書いたのですが、ついにここまでこぎつけたか、という印象です。
第一印象としては、
「もう男子はアジア人(系)だけに勝たせやしない!」
と
「メダルを分散して人気回復」
ですな。
この案は随分と思い切った内容ですわな。
プロを除いて、ずっと長いこと。。。。それこそジョン・カリーやカズンズ、ブライアン対決の頃すでに、SPとFPとコンパルソリーでしたもんね。
それだけ、ISUはフィギュアスケートの人気回復。。。特に北米と欧州での人気集落が著しいので、必死なのだと思います。
今ではアジアに人気がシフトしてきていますが、ISUのお歴々は皆昔から欧米人だしコレオグラファーもトップコーチもカナダ、アメリカは依然として有力、ロシアは言うまでもありませんが。
たぶん、そのあたりのギャップって相当あると思うのだ。
また、ロシアのマスコミでは特に男子シングルではアジア系の骨格が有利なのではないかという話題が何度も出てきています。
これ、気になっていたんですよね。。。。。
ロシアはバレエのお国柄ですからその辺シビア、現実見ようってことで隠そうとしませんが、たぶん北米と欧州の人も思っているはずwww
俺たちが勝てないならルール変えればいーぢゃない。
でたでたー!
もうね、昌磨君の「事務所ガー」妄想なんてチンケなレベルってこのことですよwww
成績は大事です!
日本だって勝てなくなったら見なくなって、またコア競技に逆戻りっしょ?
以前、この話題を出して書いたのは、去年の8月だったのですが、着々とすすめていたのだね~。
羽生君は罪な男だぬ。。。。羽生君だけではないけど、やはり「330点の衝撃」は11段階評価だけでは収まらなかった、そういうことです。
○ISU副会長ラケルニク氏のジャッジシステム改革案について 2016/08/30
○2016/08/19 アレクサンドル・ラケールニク「現在、ショートとフリープログラムはあまりにも似ている」(あれこれさんより)
ショートとフリーが似ているからと言っているけど、建前だとおもふww
あと、アイスダンスはどうするんだ?というのが最大の謎なのであったww
それにしてもこの案を最初に出してきたのはどこなんだろう。。。言い出しっぺがいるはずなのだよ、こういうのは。
集約が難しいから、最初に誰かがこういう案を出して、修正しながら「それいいね」で根回ししていくのだ。
たぶんU○A!U○A!あたりかな。。。と踏んでいるのですけどww
ジャンプ大会開催とか色々試行錯誤していたでしょう?
探したらありましたよー!
○The Freezer Aerial Figure Skating Challengeのこと。 2015/06/27
いやあ、各国のパワーバランスが見え隠れしますなあ。
新採点システム構築の時も北米寄りの価値観でもって構築されたのは有名なお話。。。
私はこの新システムは面白いと思います。
男子に目が行きがちですけど、特に女子の低年齢化はちょっと。。。。かなりいかがなものかと思うんだな。。。
16歳で「私はもう若くない」と選手が自ら言ったり、20過ぎでおばあさん扱いなんて、いびつだと思わない?
一人の女性としてそれは悲しいと思うのだ。
選手生命も、他の競技と比べても著しく短命ですし(捻る動作が多いのが負担になるらしい)、年齢とともに円熟味を増していく特殊な競技でもあるだけに、そこにフォーカスしていくのは面白い試みではないでしょか。
ジャッジ方法は工夫すればよろし!
それに新採点システムだって、元は旧採点システムの中身を細分化・数値化したものなので、考え方自体は変わっていないのです。旧採点時代に逆戻り、という懸念はあてはまらないと思う。
ワシはまた、ダルタニアンとかグラディエーターみたいな「無駄さ満載」なプロを見たいですわwwwww
うん、でも今みたいに、「血沸き、肉躍る」な試合にはならないと思うなあ、うん。
今のSPとFSで日を変えて滑るのは、サッカーで言えば1stレグと2ndレグみたいで、「まだ逆転できる!」というカタルシスがあるのよね。。。1種目で決まってしまうと、その醍醐味は失われそう。
まあ、それだけISUは人気回復に苦慮しているのだと思うの。
競技の人気は大事です、フェンシングだって卓球だって、女子サッカーだって、人気が出て皆に見てほしいから、選手の方々は歯をくいしばって頑張っているわけですから。
今の日本のフィギュアスケートファンは、ホントに幸せだと思います。
ではでは~。
PS:仕事がめっちゃ忙しくて(でもこんな話書いてるけど)、国別が終わるまでコメント返信ができそうにありません汗。ゴメンなさい汗。睡眠重視です。。。ううつらい泣泣。
コメント
以前、ちいこさんがこの話題を取り上げられた時も思ったけど、ワシ、この案は賛成派。
たぶん、今の男子の時代が好きな人は、やだなーと思う人多いかもねむ。
基本的にこの案が採用されると、競技年齢が延びるんじゃないかと期待できるのが一番の賛成理由です。特にアーティスティック部門、芸術性は年齢とともに深みを増すことが多いので、年長者に有利に働くんではないかと期待しる!
[太字]今の競技、特にシングルはロリの演技だと個人的に思ふ。。。[/太字]
(ロリコンにとっては天国かもねむ…)
女子だけかと思っていたら、最近は男子まで。。。
若い勢いのある選手の演技を観るのはワシも好き。若いってだけで、キラキラしてて美しいしwジャンプの勢いは若い選手の魅力の一つだと思うし。。。
だけど、年寄りの円熟味のある演技ももっと観たい。(実際は全然、年寄りじゃないんだけどw)やはりどの選手もある程度長く観ているから愛着もわくのであって、次から次へと使い捨てでは、この選手の演技好きなんだよなーと思ったり、スター選手も出てこないと思われ。。。
スター選手は必要です。なぜなら、スターのいる競技は人気が出て「カネ」が集まるから。
ゆづがいいスター選手の一例だと思う。19歳で五輪金を取ってから、競技を続けてくれているおかげで、彼の競技は多くの人が観に来るようになった。どんな人気スポーツ競技でも、スター選手というのは必要で、それはある程度の期間活躍しなければ人気なんか出ないワケであり、長く活躍できればできるほど、ISUの財政も潤うわけですしおすし…
ワシは別にISUの回し者ではないですがw、財政潤ってくれないと、いろんな改革もできないでしょうし、それにはフィギュアスケートの人気が世界的に盛り上がっていかないとムリゲー。
ある程度、世界的な人気を持ち直したら、大手のスポンサーも目をつけるだろうし、そうしたら選手が手に入れる賞金で生活することも可能になるかもしれません。
ロシアなんかを除いて、フィギュアは金がかかるから、金持ちのお坊ちゃん、お嬢ちゃんがほとんどの狭き門だと思いますが、多額の賞金が出てスポンサーもつくようになれば、もっと庶民で才能のある子も競技やれるようになるかもしれないんですよね…
( ゚д゚)アレ?なんか話ズレたべ…
えーと、「血沸き、肉躍る」試合にならないかなぁ?
ワシは、全てやりようによると思うけども…
結局、トップ選手はテクニカル部門もアーティスティック部門のどちらも完全優勝を狙いに来るようになる気もするし、どっちも!っていう美味しい試合を見れる可能性があるワケですよね。。。今より多様性のある演技が観れる可能性が増えるのでは?
もちろん最初はうまくシステムが動かなかったり、選手もコーチも対応が難しい所もあるかもしれないけど、、、旧採点から新採点の時もすったもんだありながらも、浸透して現在があるわけで、大きなルール変換にも対応していけるでしょw
。。。というか、対応できた選手が勝つだけなんですけどねw
…そして昔の方が良かったー。というファンや観客も出てくるでしょうが、それとは別に新しい観客がその何倍か増えればそれでいいんじゃないですかね?w
つまんなくなったら、観なけりゃいいんだしなwww(しどいファン?)
ワシは、10年に一度くらいの間隔で、時代に合わせたこのくらいの大きなルールの見直しや改革は必要だと思う。そしてまた、長文コメすいませーん。
これ「テクニカル(技術)」はともかく「アーティスティック(芸術)」はアジア系ハンデではないでしょうか
表現力重視というよりアーティスティック(芸術)は新体操のようになる気がします
新体操のように見栄えが重視されるような気がするのです
ちょっとたとえは古いですが、
「テクニカル(技術)」は伊藤みどりだけど「アーティスティック(芸術)」はカタリナ・ビットだ・・みたいな
まあコストナーのスピンとアジア系の選手のスピンでどちらが芸術的かと言われるとコストナー絶対有利ですよね
私の浅い知識では芸術的な「美」で日本人で世界と互角なのは真央ちゃんと羽生君のような気がします
かって日本人は見栄えで世界に後れをとっていたと言われてました
「テクニカル(技術)」はよいけど「アーティスティック(芸術)」では評価されにくいとか言われるのでしょうか
「もう男子はアジア人(系)だけに勝たせやしない!」
これ凄く感じます
テクニカルのチャンピオンとアーティスティックのチャンピオンと総合チャンピオンが生まれるってことなんですかね?
総合は順位点になるのかな?
どんなシステムになることやら。
総合チャンピオンが真のチャンピオンて感じになるんですかね。
テクニカル二位&アーティスティック二位が総合チャンピオンとか、、もやもやしそう(笑)
この前のワールドが終わった時、今のショート、フリーありのシステムは変えてほしくないと切に思ったのですが、、
あのハラハラドキドキはどうなるんですかね(´д`)
テクニカルのチャンピオンは「ジャンプだけ」とか言われて、アーティスティックのは「色気だけ」とか言われたりして(笑)
アジア系と欧米系ですが、昨今、スタイル的には差がないような…。
あ、こーしろー君とか、異常に足長だし。
まあ、足がアレでも、表現力豊かな選手は今も昔もいますしね(笑)
ジャンプについては、やはり男子は体格が左右しますよねー。
欧米系男子には朗報かな。
女子は体型変化で年齢によりどとーんとかわりますね。女子の選手寿命は延びそう。
しかし、ジュニアのロシアン女子を見てるとやはりバレエなどの基礎は積んでないとだめだなーと思いますね。
その辺は日本選手は足りないような気はします。頑張ってほしいですな。
しかし、アーティスティックをどのように採点するかとかも大変そう、、
まあ、どんなシステムになっても文句言う人はなくならないですわな~。
早くて六年後からですかね。
作戦たてるのはたいへんそうですね。
ま、両方磨いとけ!ですか…。
選手寿命が延びるのはいいことだと思います。
どうなるんですかね~。
老後の楽しみにします(^_^)
ちいこさん、絶対熱のこもった記事上げてくると思ってましたよ!w
所詮部外者ですので推測の域は出ませんが、メダルを分散して欧米での人気回復・・・ってのはありそうですね〜。今年のワールド男子はアジア選手権だった!とファンのどなたかも言ってました。
そして、やっぱり2015シーズンのはにう君、絶対影響してますよね。。。
しかし、「技術」「芸術」って言葉が曖昧すぎますな。単純にエンタメ性が高い、踊れる=芸術とはしないでほしいなあ。どちらもSSはベースに置いてほしい。スケートなんだから。
でも、競技寿命が延びるのはいいですな!
リアルタイムで見たワールドのコストナーにはやはり目を奪われましたし、真央さんも最後のシーズンは思うように成績が伸びませんでしたし完全に完成というわけにはいきませんでしたが、私的には真央さんのベストプログラムはリチュアルダンスだと思っていて。
フィギュアは引退してもショーがあるから、とは言いますが、競技を離れちゃうと独特のオーラが失われてしまうスケーターさんが多いような気がするんです。ステファン、織田君とかはプロ転向後輝きが増したと思うんですけど。。。。そういう意味でも、やっぱり競技者として輝くスケーターさんを少しでも長く見られたら嬉しいなあと思います。
「血涌き、肉躍る」試合、これは平昌以降の演技時間短縮で私の中では多分激減です。
あと残り30秒!ああ脚に来てる!スピード落ちてる!頑張れ!と手に汗握ったり時にはニヤニヤしたり(鬼)それも楽しみの一つでしたのよ・・・
そうそう、旧採点と言えば。村主さんのあれやこれやで、彼女の過去演技の動画をいくつか見る機会があったのですが(月光とかすごく良かった!)、ソルトレイクの時ですかね・・・実況が「明らかに意図的に点を押さえたジャッジもいます」ってはっきり言っててギョッとしました。当時はこれが日常茶飯事で疑問でもなんでもなかったんだな、って。
とりとめもなくてスミマセン🙇
ムム、複雑・・
本日の国別に向けて、ワールドの録画を整理していまして、ついつい見惚けてしまいました(^◇^;)
SPのシューマ、ハビ、パトチャンの演技惚れ惚れでしたあ。もちフリーの羽生さんもね。
ジャンプもビシッと決まった上に、情感盛り盛りで、すなわりアーティストティック部分も満たされていて。
やっぱり、これって今のルールの下で生み出されたものと思うと・・そう、羽生さんが引き上げたものに、みんなが食らいついて出来た結果と思うと、新ルールは全面的に受け入れられない自分もいたりします。
でもその反面、高難度化に体が付いていかず(勝手にそう思ってます、スミマセン)、引退してしまって選手も残念なんですねーー。マッチやコズ、真央ちゃんやまだ現役ですがコストナーの真剣勝負の試合も観てみたい。
でもでも、選手はどうなんだろうと視点に立つと・・
アーティストティックの部分だけでのみ評価されても、アスリートとしてはそれこそ複雑にならないのかしら⁉︎等々
やっぱり、フクザツです・・
個人的には、この案がいいとか悪いとか、あんまりないんですよね。今の採点システムになったときだって、批判がかなりあったと思うし、実際問題もあるんですけど、それは何をしてもそうだしなあ。まあ、この案が通ったら、採点システムだけじゃない大きな改正になるわけで、過渡期の選手は大変ですよね。でも、そこで勝つのは、やっぱり適応力が高くて強い選手だと思うので、それはそれでいいんじゃないかと。
結局、どうやって運用していくのか、ですよね。アーティスティックは、注意しないと陰謀論が今以上にすごいことになりそうですけど。
ほんとアイスダンスはどうなるんでしょうね?
私も大人(といってもまだ20代だけどさ)スケーターが好きだし、頑張って欲しいので、そういう意味では賛成ですね。
普通ならどんどん美しく大人になっていくのに、それを怖れないといけないとは…。
大人っぽい子どもの滑りと大人の滑りは違うと思いますしね〜。
どちらにしても、お金を落としてくれる大人だけじゃなくて、若い人や子どもがもっと興味をもってくれるようになるといいなあ。フィギュアは、お金かかるから、それでなくてもハードル高いし。今でも、ガラガラの会場とかみると、もっと工夫できないもんかねえ、と思ってしまうのですが。
羽生くんのNHK杯、GPFの演技は、時代の扉を開きましたね。改正はそれだけが理由ではないかもしれないけど、きっかけの一つではあったでしょうから。羽生くんの凄さは、そういうところにあるなあ、と改めて思います。
いやだ〜もう。二箇所とも「アーティストティック」になってます。もちろん、「ト」抜きでお願いします。変換って要注意ですね・・
ルール変更の情報ありがとうございました。
フィギュアスケートのジャッジをしています。
陰謀論的な話の有無は分からないですが、一人のジャッジとしてそのような噂が広まってほしくないのでコメントします。
私もこの変更に賛成の一人なので、100%擁護の立場になってしまうことを承知の上お読みください。
去年のジャッジセミナーの最後にこんな話がありました。
ヨーロッパ選手権のある女性選手(名前は忘れました)
ジャンプは3T,3Sまででミスも多い。
しかし、表現力はずば抜けている。
そんな選手の演技を見せられました。
国際ジャッジたちがPCSの一つの項目のみに注目して評価したところ、
Interpretationなど下3つの項目は9点前後と評価が一致したそうです。
しかし、実際の試合での点数は、PCS全ての項目で7点前後だった。
技を含めたトータルで見ると、これだけ評価がズレてしまうのは問題があるのではないか。
こんな議論があったとのことです。
要するに、ジャンプなど技の難易度の評価を含めると、PCSは健全に評価されていないのではないかという疑問が提示されたそうです。
※2014年の世界選手権の試合後のジャッジミーティングで、ジェレミーアボット選手のInterpretationが一番よかったとジャッジの間で意見が合ったはずなのに、実際の点数はそうではなかった。
という話が似ていると思います。
テレビを見る限りですが、私は羽生選手のPCSは納得できます。
そこに、ネイサン・チェン選手を持ち出すと、片足での滑りでスピードが上がらない、片足になるとすぐフリーレッグをついてしまう、片足で滑れてないせいで音楽の音にも合わない、スリーターンやモホークなど簡単なターン・ステップしか入っていない、振り付けも体幹の動きの伴わない手だけの動きで感情表現が甘い・・・・・・
挙げればキリがないですが、PCSの項目は羽生選手の半分もできていない印象です。
しかし、4大陸選手権のフリーでは二人の点差は5点ちょっとです。
本来40,50点の差がついてもおかしくないと私は思います。
では、なぜ5点くらいの差なのかというと、おそらくジャンプの難度がPCSに含まれていること・ネイサンチェン選手は技はノーミス、羽生選手にはジャンプのミスがあったということです。
本来、技とPCSの採点は別物であるはずが、そうではないという問題があるのです。
技の難度・技のミスがPCSの採点にどうしても入ってしまうのです。
この問題点を北京五輪後のルール改訂では解決できると思います。
「テクニカル(技術)」では、技の難易度を競って、その中で順位をつける。
「アーティスティック(芸術)」では、芸術性を競って、PCSの評価と技の評価を完全に分離する。
とすればいいのです。
今のルールでは、滑りの技術も表現力がない人も難しいジャンプを跳べばPCSが出てしまいます。
なぜなら、フィギュアスケートの練習で最も重視されるのはジャンプだからです。
4回転を跳べるようになっても、PCSが羽生選手の半分しか出ないというのでは、練習時間の大半をジャンプに費やす今のフィギュアスケート界を否定することになるからです。
ソルトレイク五輪頃、4回転を跳ばないと勝てない時代もあったくらいなので、その流れを汲んでいる面もあると思います。
歴史を含めてフィギュアスケート界を否定するとも取られかねない重大なルール改訂ですが、これは現在のジャッジが抱えるジレンマを解決してくれるいいルールだと思います。
以上がジャッジとしての弁明になります。
これからは、個人的なことを書かせてもらいます。(すでにかなり長いのにすいません。。。)
ジャッジとして採点しているとき、辛いと思うことがあります。
ジャンプはものすごく上手。しかし、滑り・振り付けは非常に雑。
こんな選手を採点するとき、私はPCSを他のジャッジに比べて低く出してしまいます。
しかし、これを見た選手の気持ちを考えると辛いのです。
練習も頑張って、リスクのある難しいジャンプを跳んだのに、点を出してもらえない。
と選手が思ったら、練習を頑張る気力が失せますよね。
選手の頑張りを評価したいと思ったら、ジャンプをPCSに反映させるしかありません。
ジャッジも、ジャンプの評価をPCSにどう反映させるか葛藤があるのです。
とはいえ、テレビでやっているような、トップレベルの選手の演技を趣味で見ていると、滑りも下手で表現力もなくて、ジャンプだけはすごく上手な選手がたくさんいます。
※言い方が悪いですが、率直に書きます。気分を害したら申し訳ありません。(そのような表現が嫌いな方は読まないでください。)
趣味でフィギュアスケートを見るとなると、はっきり言ってつまらない。見る価値がない。
ジャンプは誰でも跳ぶので、いくら難しいジャンプを跳んでも、長いことフィギュアスケートに漬かってきた私には大差がなく見えてしまう。
だから、選手ごとに差が出る表現力を見たいのです。
曲に振り付けが合わず、ジャンプ前に「ジャンプのことしか考えてない」と分かる選手を見ていると、なぜ曲が流れているのか疑問です。
むしろ、曲の表現がほとんどできていないなら、無音の中滑った方が曲との調和は評価されるはずです。(無音を曲と考えるのは極端かもしれないですが。)
なので、私は、表現力とは完全に分けて、技だけが評価される大会を作ったほうがいいと前々から思っていました。
それに通じるルール改定案が出てきたことをとても嬉しく思っています。
しかし、「アーティスティック(芸術)」の採点は難しいと思います。好き嫌いの問題や、文化の違いがあります。
芸術ならヨーロッパ・ロシアが有利という先入観がありそうですが、私はそうは思いません。(この時点で、好き嫌いの議論になってしまうかと思いますが)
女子で表現力も最も評価されているメドベデワ選手は、私から見ると表現力があるとは思いません。
ジャンプの安定感が素晴らしいので、技と技のつなぎをとことん難しくして、プログラムの密度は高いです。
しかし、振付けが多すぎて静かな曲と合っていないし、動きも美しくありません。
(「体幹から手足を動かせないと、動きは汚く、偽りのない感情表現に見えない」というのが私の持論です。)
難しいプログラムですが、表現力があるとはいえないと思います。
※羽生選手を応援しているブログのようですので、SP世界最高得点の「ショパンのバラード」を見て頂ければ分かると思います。
フライングキャメル~トリプルアクセルのつなぎは、非常に曲が静かです。
無理に振付けを詰め込まず、肩の小さな動き・イナバウアーのような動きの小さい振付けを入れた方が曲に合っていると思わないでしょうか?
プログラムの難易度と表現力をどう分けるかという議論もあります。
曲に合っていない難しい密度の濃いプログラムと、曲に合っているが密度は薄いプログラム、どう評価するかは好き嫌いの話になってしまうので非常に難しいと思います。
文化の違い、感性の違いで点数が変わってしまうと思うので、ジャッジとしても採点の説明をするのは難しいと思います。
最後に、爆弾を落としていくようですが、このルール改訂に懐疑的な意見が出るのは、いかにフィギュアスケートの表現力が無視されているかの表れだと思います。
私のように、見えなくてもいいところが見えてしまう人間の戯言だと思って頂いて結構です。
また、このルール改訂は、各国の思惑の有無は分からないですが、アジア人だけに勝たせないという意味ではないと思います。
私は、PCSの面で最も高いレベルにある選手は男子なら羽生選手だと思います。
女子は個人的には浅田真央選手だと思っていました。(浅田真央選手はジャンプに気を取られすぎて、技と技のつなぎが薄かったのが勿体なかったです。ジャンプの難易度を落とせば、世界一の表現力だったと思います。)
これは、ロッカー・カウンターなど難しいターンを見分けられれば分かると思います。
このターンで加速できるのは、羽生選手・浅田真央選手以外にはパトリック・チャン選手くらいしか私は知らないです。
バレエといったらロシアというイメージがあるかもしれないですが、バレエの動きを見れば、今のロシア人選手たちにその美しさがあるかは疑問です。
(氷上のバレリーナの異名を得たのは太田由希奈さんであることをお忘れなく。日本だけの呼称だったら申し訳ありません。。。)
表現力については、先入観を持たずにありのままを見て頂ければ、このルール改訂の意味が分かるのではないでしょうか。
すいません、しょっぱなから失敬なことを…
ちょっと横入りしてもいいですか?
(ちいこさん、もしこのコメントが失礼にあたると思われたら、削除してください。ごめんなさい)
>この問題点を北京五輪後のルール改訂では解決できると思います。
「テクニカル(技術)」では、技の難易度を競って、その中で順位をつける。
「アーティスティック(芸術)」では、芸術性を競って、PCSの評価と技の評価を完全に分離する。
↑これって本当にできると思いますか?どうやって?w
今、現在の新採点も建前上はTESとPCSは別々の評価しないといけないんじゃないですかね?
…しかし結局うやむやになってしまうと?そこをどうやって分けようとしているのか。すごく興味があるなぁ。。。
>私は、PCSの面で最も高いレベルにある選手は男子なら羽生選手だと思います。
↑あとこれこれ!これは羽生ファンにとってはとてもうれしいお話ですが、、、
文面を読んでいると、本当にそう思われているのか疑惑持っちゃうなwww
だってこのタイミングw ちいこさんの最新の国別の記事を読んでどう思われているのかな?w
>ヨーロッパ選手権のある女性選手(名前は忘れました)
↑この選手って、ひょっとしてイタリアのジャーダ・ルッソと違いますか?
ジャンプダメダメだけど、表現力がずば抜けてると個人的に思ったものでww
横入り失礼いたしました。とても興味深かったので(笑)
ファンの啓蒙活動ですか?大変ですな!
しばらく様子を見ていたのですが。。。藍さん、対応コメントありがとう!
いやはや、当初は勇み足でウキウキしてしまいましたわ。。。。
某B級ジャジさん、コメントをありがとうございます!
アジア系を勝たせないため!とか書いてしまいまして。。。。。他意はありません。。。汗汗。
主張する気もありませんので、いずれ注意書きを書きたいと思います。
貴重なお話をありがとうございました!