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あらためて恐る恐るソチオリンピック男子フリーを見てみた③

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ペーター・リーバース(ドイツ)  153.83点(TES 75.97点 ,PCS 78.86点)
曲:Who Wants To Live Forever
【ジャンプ構成】4T(転倒),3A-3T,3Lz,3A(着氷乱れ),3Lz-2T-2T,3S,3Lo,2A
 なんか、客席盛り下がっているなあ…(汗)。やはり羽生君とPチャンの信じられないようなミスの後もあるのだろうか。4回転の転倒はあったけど,体全体を使った伸びの良い演技でした。途中「お休み中…?」という休憩タイムがあったのですが,自分の感性が新採点法になれすぎているのだろうか。
 日本語に「間」という言葉があるように、フィギュアが絶えず動いていないと点数下がるという考え方はどうかと思う(プルシェンコ選手の演技で良く言われる)。間を持つことによってプログラムの芸術性が高まるならどんどん入れても良いと思うが。
 ペーターさん、団体戦でも良い演技だったのよね。ドイツも何気に伝説のカタリナ・ヴィット,ソチにも出場したペアのゾルコビー×サブチェンコ,アイスダンスにも良いカップルがいるし、今後素晴らしいスケーターが出てきそうな予感。
 なんと言ってもスポーツ大国だしね。
ジェイソン・ブラウン(アメリカ) 152.37点(TES 68.09点 PCS 84.28点)
※クワド無し
曲:Reel Around THE SUN
【ジャンプ構成】2A,3A(恐らく回転不足)-3T,3A(ステップアウト),3rz-1lo-3S,3F-2T,2A,3rz(タノジャンプ),3Lo(ノーカウント)
最後がジェイソン君で良かったよ~!(泣)笑顔の演技に救われた。
最後笑顔で終わって良かった~(泣)リバーダンス良かった。お客さんの反応も暖かだったですね。
演技が始まる前、名前がコールされてからスタンバイするまで、ジェイソン君にしては長い準備時間をとっていた。全米では緊張する様子も見られず,「人前で演技するのが好き」と言っている天性のパフォーマーであるジェイソン君でも、顔も明らかに緊張していて、これがオリンピックなのだと実感させられる。
全米では回転不足の判定が甘かったため点数に反映されなかったけど、全米の時からジャンプが全体的に回転不足だった。ソチではその問題点がきっちり判定されたため、TESがあまり伸びませんでしたね。
でも、アメリカのネット記事で読みましたが、鉄メンタルのジェイソン君でさえ、ショート終了後、銅メダルの可能性がある状態で最終滑走者としてフリーを滑ることは、家族ともども大きなプレッシャーで、とてもナーバスな状態になったそうです。
ましてや、金メダルの可能性があった羽生君、Pチャン,ナンデス君の精神状態たるや、いかばかりか、というところでしょう。
次はいよいよ羽生君とPチャンいくわ~。
羽生結弦(日本)  178.64点
ロミオとジュリエット(ニーノ・ロータ版)
【ジャンプ構成】4S(転倒),4T,3F(両手付きステップアウト),/3A-3T,3A-2T,3Lo,3lz-1Lo-3S(シークエンス判定),3Lz
顔が…緊張してる~!冒頭「楽しもう」と呟いていたらしいですね。
冒頭の4S転倒。回りきっていてあと少しだったのに。緊張で着氷時の踏ん張りがきかなかったのかも。でもGPF、全日本の時より完成に近かった。4S転倒は回りきっていれば織り込み済み、ここからだ。
4Tは見ていて緊張したが、さすがの出来、ハラショー!
録画を見ていると、「人生で一番緊張していた」と語っていましたが、振付の何気ない動き…腕の動き等の音ハメは相変わらずセンスがあり、アクセントになっている。天性のもので、本能でできるんだろう。
しかし…次の3回転フリップでまさかまさかの両手付きステップアウト!
3回転で失敗する羽生君を初めて見た(泣)※にわかなもので
この時、ライブで見ていた私は頭真っ白になりました…「金メダル終わった…」と。
SPで素晴らしい演技を見せ100点を超えた金メダル候補のまさかの2回立て続けのジャンプミスにざわつく会場。
ここで塩ポエム「どよめきを打ち消すきっかけがほしい…!」ってうるさいよ!
GPFの時と比べると、4Tのあとのコレオも体の緊張のせいか、いつもの柔らかさがない。でも、それを必死で解き放とうと今まで以上に心を込めて演技していた。素晴らしい。
後半の怒濤のジャンプ。3A-3Tはさすが。会場も拍手喝采。
しかし疲れからか段々スピードがなくなってくる。イーグルからの3A-2T。
3Aはなんとか着氷。
3回転ループからのコレオ、ここからが今までで一番良かった。感情に制限かけずに滑りに思いをのせていた。今回も振付が違ったのだが、特に今回は省略されていた部分もあったが、それ以上に何気ない腕の動きにロミオの苦悩とパッションを感じ、ロミジュリの世界観と良く合っていた。
羽生君は、いろいろ考えずに本能で滑った方が本質が出るのかも。
最後のジャンプ、3回転ルッツから後は「記憶がない」と言うほど疲れていたらしいが、…ま、たしかにスピード遅かったが(笑)… ここのコレオシークエンスも、運命にもがくロミオと幸運にも(笑)疲れでもがく羽生君の演技が融合してとても良かった。
羽生君は上半身と腕の動きが本当に美しい。記憶がないのにここまでできるとは…ニースのロミジュリとかぶるなあ。
いろいろ、2回こけて金メダルwwwとか言われていますが(特に海外で)、かつてここまで超高難度のプログラムを組んだ選手はいないわけで。
GPFや全日本を見ればわかるとおり、もし4S決めてクリーンな滑りをすれば、TESだけで100点を超える恐ろしいスコアを叩き出す内容になっている。4Sで転倒したGPFでさえ100点を超えていたので、パーフェクトなら合計200点を超えてくる、そんなプログラムなのだ。
ジャンプ構成もコンビネーションジャンプを除いて全て3回転以上。ライサチェックみたいに単独2Aとかないから!
シングルはジャンプを飛ぶ以上、ミスがつきものになる。 
特に男子は、ソチオリンピック前までに、Pチャンがチート級に強かったため、4回転をショートで1回、フリーで2回は飛ばないと優勝できない状況になっていた。
また、Pチャンは演技の繋ぎやスピンもレベルが非常に高かったため、他の選手も4回転だけでなく、全ての要素をレベルをあげて滑るプログラムにする必要があった。
第3グループからその傾向は顕著になっていた。
一方、アイスダンスはジャンプがなく、女子シングルはトリプルアクセルを跳ぶ女子は真央ちゃんだけで、あとは技術の進歩というより、完成度の高さを競う傾向だった。
3回転-3回転のバリエーションはバンクーバーより進化したが、それでも3Aの難しさとは比較にならない。
もし女子が真央ちゃんのような演技構成にしないと優勝できない…そういうことになったら、今回のソチのような完璧演技続出になったとは思えない。
それだけ、超高難度のジャンプというのは、選手の不安感や緊張感を増幅させる。
なので、男子シングルと他の女子シングルとアイスダンスの出来を比較するのは、そもそも方向性が違うので、できないと思う。
ジョニ子さんやら、解説者達が「男子シングルのレベルが低かった」と言っていたが、違う。皆、今までで最も高難度のプログラムを組んだが、4年に1度のオリンピックで滑るには、その高難度が足枷になってしまったということだ。
 ただでさえ4回転を1本でも入れるとプログラム全体に影響し、(4回転にあまりにも集中力と体力を消費するため、他のジャンプ・スピン等に集中しずらくなる)入れるのと入れないのとでは緊張感と不安感はまるで違うと言われているのに、複数本入れないと勝てない時代になり(+スピンやステップでもレベルを取りに行くのがソルトレイクとの違い)4年に1度のオリンピックでは、普段の国際大会で感じていた少しの不安が最大限に増幅してしまうのでしょう。
 だから、皆緊張して失敗してしまった。
 実はバンクーバーでも同じだった。
 クリーンに滑ったのは宇宙人プル様と女子並の構成のライサチェックだけだった。
 Pチャンなんか4回転入ってなくても失敗していたぞ(笑)。
 もしバンクーバ-のライサチェックのような構成で皆滑っていたら、女子のように神演技続出していたかもしれないんじゃないか(笑)。
また、日程にも問題があった。
真夜中までショートの試合があって次の日フリーと言うのは、団体戦にも出て、高難度プロを滑る男子シングルにとっては体力的・精神的にも影響が大きかったのではないだろうか。
女子シングルでもリプニツカヤたんが調子を落としていたし…。
最終グループ出場者なんか睡眠時間2時間とか言われていたし。短時間睡眠のまま、日中だけならまだしも、最終グループは現地時間の夜の10~11時に滑るだけで、自分がその立場になったとしても、きついだろうと思う。睡眠時間が短いと脳は酩酊状態と同じ状態になると言われているし。
ネットで調べたら、実はバンクーバーでは競技時間はショートは夜9時までに終わり、フリーは中1日空けて行っている。女子も同様。トリノも中1日空けている!
その前は調べてないけど(アルベールビルも中1日らしい)ソチだけ連チャンではないですか~!
やっぱり過密日程だったんだな~(汗)女子もアイスダンスも条件一緒だけどさ。
ペアなんかもっとひどいけどさ(笑)
ピョンチャンではぜひとも改善してほしい。
長くなったので、Pチャンは次の記事で…。

ソチオリンピック
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