「着氷時の回転不足だけでなく、不正な踏み切りも」NHK杯の回転不足判定を考える。

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こんばんはっ！

ちょっと遅くなりましたが、この話題は当ブログで数年の間取り上げてきた話題ですので外すわけにはいきませんw

元記事が東スポなのでどうしようかと思っていましたが、この言葉を引き出したのが東スポのこの記事しか見当たりませんでしたので引用させていただきます。
（Yahoo!ニュースではなく東スポWEBへのリンクですのでご安心ください）

〇【フィギュア】宇野昌磨が〝疑問視〟したジャンプの採点方法をプロがジャッジ
2023年11月27日（東スポ）

　フィギュアスケート男子で世界選手権２連覇中の宇野昌磨（２５＝トヨタ自動車）が〝疑問視〟したジャンプの採点方法を巡り、全日本選手権４連覇の記録を持つ審判員の小川勝氏（５９）がプロの見解を語った。

　宇野はグランプリ（ＧＰ）シリーズ第６戦ＮＨＫ杯（大阪・東和薬品ラクタブドーム）の男子フリーで３種類の４回転ジャンプに挑むも、全てに「ｑ」（４分の１回転不足）がついた。演技後には「結構きれいかなと思ったが、厳しかったなと感じた」と複雑な心境を吐露した。

　一連の発言が波紋を呼んだ中で、小川氏は「ＩＳＵ（国際スケート連盟）からは着氷時の回転不足だけでなく、不正な踏み切りのところも見逃さないようにとの指示が出ていると聞いている」と指摘。今大会のジャンプ全体の採点評価を踏まえた上で「宇野選手はトーが（氷に）真っすぐついていない点も評価の対象になっているのでは。トーをついた際に４分の１回転をしてからジャンプの始動に入るので、回転の不備ととらえられているのではないか」と説明した。

　ただ、今大会を制した鍵山は、フリーで２種類の４回転ジャンプを着氷。ジャンプのスピード、幅、高さの全てにおいて高いＧＯＥ（出来栄え点）を獲得した。小川氏は「ジャンプ前後のスピードが変わらずに、なおかつ空中での回転姿勢が一本の芯のように真っすぐな点が高評価を得たのでは」と分析。「例えば鍵山選手のジャンプが１００点で宇野選手のジャンプが６０点の価値だとしたら、６０点のジャンプを３本跳んでも、１００点のジャンプ２本には及ばないし、ジャンプの差はきっちり評価しないといけない」と強調した。

小川氏は「ＩＳＵ（国際スケート連盟）からは着氷時の回転不足だけでなく、不正な踏み切りのところも見逃さないようにとの指示が出ていると聞いている」

このことは某お方が削除されたポストにも書いてありましたよね。
つまりこのお話は本当だったということなんでしょうね。

この稚拙な踏切と過剰なプレローテーションのGOEのマイナス規定は昨シーズンから規定されていて、今シーズンはさらにGOEのマイナス幅が拡大されて「ー１～ー３」となっていますが、昨シーズンから今まで適用された例をみたことがありません。
以前からこのＧＯＥマイナス規定は無理があると思っていたんですよね、審判は常速で見るようになっているので、今までGOE３～４と判定していたジャンプをいきなりＧＯＥー３と判定することができるか？と考えたら難しいでしょう。一人だけ突出することになるかもしれませんし、テクニカルのようにスロー再生で確認することもできないわけですし。
逆にこういう審判の心理を逆手にとって稚拙なテクニックのジャンプを跳び続けていたスケーターと指導者の方が問題だったわけで。

だから個人的にはISUは内々にテクニカルパネルの方で過剰な前回転（プレローテーション）をチェックすることにしたとしても不思議ではないと思っています。
前もって周知しておくべきだったという話も見かけましたが、「ＧＯＥがマイナスになる稚拙なテクニックですよ」と昨シーズンから周知しているわけですから、それはきちんと修正するべきだったわけでして。やっている方がわかっていないわけがない。

さらに、解説の本田さんがショート時に宇野選手のジャンプを見て「トーの付き方が…」と言い淀んだのが気になりますよね、今までそんな指摘をしたことはありませんでした。
そのため、このことは指導者の方では共通認識されていることなのではないかと思われます。

そういえば、トリノオリンピック後にルッツとフリップのエッジエラーがとられだしましたが、厳しくなったのは２シーズン目からで真央ちゃんは全試合で全てのルッツにeがついたんですよね。GPFでもワールドでもe判定でしたね～それで翌シーズンからルッツを入れなくなったんです。ちょっとそのことを思い出しました。（そして宇野君も真央ちゃんも幼少時は同じ指導者だという…）

それにしてもプロの有名ジャッジから見てもトーはまっすぐではない（つまりフルブレード）だし前回転が過剰だとみなされているという…。

試合ごとのジャッジが一貫していないというのは問題だと思いますが、この内々の規定は本当じゃないですかね？
GPFでどうなるかはわかりませんけどもー。
そうそう、2018年にザギトワ選手がGPSで回転不足をとられまくってロシアが猛抗議したらシーズン途中にいきなりｑマークが導入されたんじゃなかったでしたっけ？wシーズン途中ですよ？そういう組織なんだよねーーw

そして、もしこの過剰な前回転もテクニカルパネルでチェックする規定が平昌オリンピック後に適用されていたら、フィギュアスケート界はかなり良くなっていたのではないかと思うんですけどね、残念です。

正統派の技術を持っていた羽生君の努力が報われたのではないかということもありますし、ロシア女子が４回転競争を極めたあげくに薬物使用であんなことになることもなかったでしょう。
ISUがこの過剰なプレローテーションのジャンプを放置したためにロシア女子（エテリチーム）にこの技術が伝わって（あの合宿は絶対そうでしょと思ったw）蔓延しなんちゃって４回転が増殖してあんなことになってしまったわけですよ。
今彼女らの４回転を判定したらどうでしょうか、恐らく全ての４回転にｑか回転不足がつくのでは。
そして、ロシア女子に対抗するために高難度ジャンプに挑戦して身体を壊す女子選手もいなくなったことでしょう、特に正統派の技術を持つ女子選手が4Tや４Sや４Lz、４Fを跳ぶことはほぼ不可能なことだったわけですから。

この技術を擁護する人たちはこのことをわかっているのでしょうか。
この過剰な前回転と稚拙な踏切のジャンプを容認し続けたことが日本女子・アメリカ女子選手の怪我を誘発したのだということを。

そう考えると今さらとってもね…とすっかり人気が落ちてしまったフィギュアスケートを見るにつけ、ロシアに忖度したのか、一時的な人気を得るためにこの技術を放置した結果の今の状況はＩＳＵの身から出た錆と思うのでありました。

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